カテゴリー別アーカイブ: スウェーデン

ゴミ税導入でゴミ削減を目指す

2010年10月15日 

 スウェーデン南西部のヨーテボリ市(Göteborg)はゴミ削減のため、ゴミ税を導入する。
 これはゴミの重さに基づいて家庭に課税する制度で、ヨーテボリ市内のある地域ではこの方法によりゴミが20%減少している。
 ヨーテボリ市のAskim地区では各家庭のゴミ回収箱に認識用の特殊なチップを貼付し、収集車がゴミを積み込む前に重さを量る。その重さに基づいて課税された税金は各世帯から引き落とされる。スウェーデンでは年間約500万トンの家庭ゴミが排出されている。ゴミを削減するためにヨーテボリ市の一部の地域で始まったこの取り組みは、同市の他の地域でも導入されることになる。

【出典】
Radio Swedenのウェブサイト
http://sverigesradio.se/cgi-bin/isidorpub/PrinterFriendlyArticle.asp?programID=2054&Nyheter=0&grupp=3581&artikel=4072009


スポーツ競技場への過度な要求

2010年10月01日 

 スウェーデンの競技スポーツ団体は、多くの競技場を所有する地方自治体に対して、多額の出費を必要とする要求をつきつけている。
 SKL(スウェーデン地方自治体及び州議会連合。英語ではSALAR)が実施したアンケートに対して、多くの自治体はこれらの競技場を発展・充実させるには、スポーツ団体とのより綿密な協力関係が必要であると回答している。
 SKLは地方自治体によるスポーツ競技場の所有状況及び競技スポーツ団体からの要求に関して調査を実施した。調査の結果、地方自治体は競技場運営に関して大きな責任を負っていることが判明した。つまり地方自治体にとっては、今後さらなる負担がかかるということである。
 競技スポーツ団体側が要求している競技場の改築や建設に要する費用の総額は、2000年代に1兆円を超えたと、SKLは推計している。つまり個々の地方自治体にとっては、数億円の費用がかかるということになる。各自治体がこうした要求に対応するための予算確保を行うには、様々な前提条件を受け入れる必要がある。
 人気のあるスウェーデンの競技スポーツは、各地域社会だけでなく、近隣地方にとっても非常に大きな意味合いを持つ。また全国的にみても、多くの人々が競技スポーツに大きな注目を向けている。このため地方自治体は、投資を最適な方法で行うことは重要という見解を持っている。
 各地方自治体は、スポーツ団体とより良い協力関係を構築するための対話を強く望んでいる。まず対話を通じて最適な将来計画が提案されるようにすること、そして自治体の抱える諸課題に関してスポーツ団体側の理解を得ることが対話の目的である。

【出典】
スウェーデン地方自治体協議会(Swedish Association of Local Authorities and Regions: SALAR)のニューズレター(2010年9月29日発行)http://www.skl.se/web/Hoga_krav_pa_arenor_fran_elitidrotten.aspx?UsePrintableVersion=true


大気浄化のため環境区域を指定

2010年08月24日 

 運輸審議会は、各地方自治体が大気浄化のため道路交通に環境区域を独自に制定できるよう、当該法の改正を提案している。この提案は多くの都市において大気の改善に効果的であり、スウェーデン地方自治体及び州議会連合(以下「SKL」、英語ではSALAR)は歓迎している。
 現在、多くの自治体が大気に関する環境品質基準を満たすことが困難な状況にある。地方自治体の大気には基準を超える二酸化窒素や複数の素粒子を含まれている。このため運輸審議会は、地方自治体が環境基準を満たさない自家用車、小型トラック及び小型バスなどの乗り入れを禁ずる環境区域の制定を独自にできるよう国会に提案している。なお現行法では、大型トラックに対しては環境区域指定が認められている。

— 「地方自治体が独自に環境区域を指定できるようにすることは、非常によい提案です。SKLでは地方自治体が大気環境改善のための具体的な手段が必要であると、長期にわたって提言してきました。環境区域制定は、市街地の大気品質を改善するための第一歩となるでしょう。」とSKLのカローラ・グンナルソン副理事長は述べている。
 運輸審議会は地方自治体が環境区域内でのスタッド・タイヤの使用も禁止できるよう提案している。現行では一部の道路及び路線のみにおいて可能である。SKLは環境区域制定により、地方自治体が環境基準を遵守することが容易になると考えている。

【参考】
現在、十数ヶ所の地方自治体において EUの空気品質基準(EU指令:2008/50/EG 2008年 )を満たすことが困難であるため、環境区域制定を各自治体に委任できるよう、その法制化が運輸審議会から国会に提案された。提案の要旨は各種車両に対しての乗り入れ禁止区域の設定、スタッド・タイヤ装着車の乗り入れ禁止区域設定、乗り入れ制限基準の遵守状況管理方法改善などである。

【出典】
スウェーデン地方自治体協議会(Swedish Association of Local Authorities and Regions: SALAR)のニューズレター(2010年8月24日発行)http://www.skl.se/web/Miljozoner_for_battre_luft.aspx


協調的活動が組織の狭間への転落を防ぐ

2010年07月21日 

 20歳未満の若者達の生活状況の継続管理責任が地方自治体にあることは、自治体が就業施策を彼らに提供する責任があることまでを意味するものではない。こちらは明らかに国の職業安定局の責務であるが、残念ながらこの責務は不十分にしか遂行されていないのが現状である。このため、求職者のための新しい地域的組織の必要性が明白になってきている。
 毎年、相当多数の若者が高等学校を早期退学している。その大部分は学業を継続することよりも働くことを望んでいる若者であるが、一方高等学校の卒業資格なしに就職機会を得ることは非常に困難である。この状況に対処するため、何らかの特別な施策が必要とされている。この特別施策なしには、彼らは社会から疎外され、個人的にも、そして自治体にとっても、さらに社会全体にとっても大きな問題をもたらす結果となるだろう。
 20歳未満で、すでに義務教育を修了した若者達の卒業後の就学・就職状況については、2005年以来、地方自治体の情報把握責任事項として法的に定められている。地方自治体は、法制化の初年度には、これら16歳から20歳の若者達に対し、教育と労働施策に関する責務を有していたが、2007年度になって自治体の青年を対象とした法制度が廃止され、就職保証制度が導入されると共に、職業安定局がすべての労働施策について責任を有するようになった。以降、地方自治体の役割としては、第一に若者達の就学・就職状況について継続的に情報を把握する義務を有することのほか、彼らに対して教育機会を与えることとなっている。
 時折、地方自治体は18歳未満の若者に対して労働関連の支援をしていない、と各方面から批判を向けられることがあるが、この批判は本来、職業安定局に向けられるべきものである。一部の自治体では自主的に高校早期退学者向けの広範な労働施策を実施しており、同様の施策を実施していない他の自治体との比較において不合理にも一つの模範とされているが、このことによって法に則って責務を果たしている自治体が非難を浴びることとなっている。
 一方、職業安定局では、各地方自治体が歴史的に有していた若者達の就業についての責務を、自らの手から手放そうとしていない。義務教育は16歳で完了し、高校教育は自由意志に基づく任意であるため、自治体は教育のみを提供することができる以上、今日、就職を希望する若者達には、職業安定局の積極的な支援が必要である。
 すなわち就職も就学もしていない16−20歳の若者は、職業安定局(職業)と地方自治体(教育)の間でその対応責任が分割され、それゆえに多くの個人が不幸にも両組織間の狭間に転落する結果となっている。これらの関係官庁が地方レベルでの完全な協調体制を採っているならば、より良い合理的な対応ができるであろう。
一つの好例は、スーデルハームン市における機能的な活動である。ここでは自治体、職業安定局および社会保険局が協同して若者の求職者に対応している。この活動には自治体の情報把握責任部署も参加している。 同様に地方レベルで成功裏に活動している多くの例が全国で見られる。
 協力体制強化のため団結した地方組織では、若者達の就業あるいは就学を促進するためのリソースの集約が可能になり、若者個人に焦点を当てた、より効果的な活動ができるだろう。またこの施策によって接点が拡大し、アイデアの交換や当事者間の関係改善も行われ、自らの責務もより明確にすることができるだろう。SKLは、実態調査結果から、解決策として共通の窓口設置と、さらに試験的活動を早期に開始する必要性について政府に提案した。
 SKLは、広範な解決策の実施と協調の拡大を期待し、国と地方自治体間の責任の明確化の重要性を強調したい。これは、若者に関する情報把握義務、教育上の責任、若者の求職者への対応策と同様、良好な協調体制確立のための前提条件である。

【出典】スウェーデン地方自治体協議会(Swedish Association of Local Authorities and Regions: SALAR)のニューズレター(2010年6月8日発行)
http://www.skl.se/web/Veckobrevet_2010-06-08.aspx


携帯電話で環境首都ストックホルムを体験

2010年07月15日 

 2010年欧州環境首都・ストックホルム市は位置情報連動ソーシャルアプリケーション・ゴワラ(Gowalla)を利用して、市民や観光客が環境首都を体験したり、お気に入りのグリーンスポットを共有したりすることができる環境ツアーを企画した。
 ストックホルム市美術館が、ストックホルム市で行われている環境に関する取組を紹介するために発行した環境首都マップで、環境ツアーを体験することができる。そのマップにある6つの場所がiPhone等スマートフォン対応の位置情報連動アプリケーションであるゴワラに登録されており、ショートウォーキングを楽しむことができる。ゴワラは、“チェックイン(訪問を記録)”して自分がどこにいるかの印をつけることができる無料の位置連動アプリケーションで、これを使ってストックホルム市内でグリーンウォークを楽しんだり、自分の携帯電話で緑のスポットに関する詳しい説明を読んだりすることができる。ゴワラに登録されている6つのグリーンスポットは、ストックホルム市美術館、ストックホルム市庁舎、1970年代に伐採計画に対して市民が抗議し守られたニレの木等である。

【出典】ストックホルム市のウェブサイト
http://international.stockholm.se/-/News-from-the-City-of-Stockholm/News/Green-Capital-Tour/


リディングウー市のホームページがトップ

2010年06月29日 

 スウェーデン地方自治体及び州議会連合(SKL)(英語ではSALAR)は本日、企業の観点からみた各自治体が運営するホームページの調査結果を発表した。
 調査結果によれば、リディングウー市のホームページは明解さ、企業ユーザーから見た使いやすさ及び情報の豊富さにおいて最も優れており、ウプランドス・ヴェースビー、ウステルスンド、ウーレブロー、フルツフレードの各自治体も非常に良好なホームページを構成していると評価された。
 SKLは報告書「企業活動を考察するー企業の観点から視た各自治体のホームページ」についての調査結果を発表した。
 SKLはウェブサイトを通じた各企業から自治体への接触のしやすさ及び各企業へのサービス性に関する全体像を把握するため、この調査を実施した。 
 「我々の調査結果によれば、大半の自治体は十分に検討した適切な情報を企業家に向けて提供していると考えられる。これは非常に喜ばしいことだ。」とホーカン・スールストゥルームSKL事務総長は述べている。
調査の結果、最高のホームページを構成している自治体はリディングウー、ウプランドス・ヴェースビー、ウステルスンド、ウーレブロー、フルツフレードの各自治体で、SKLが調査に使用した質問事項について最高点を獲得した自治体はリディングウー市である。
 「これら5つの自治体のホームページは構造的でかつ企業から見て使いやすく、明解な情報を地域の企業に提供している。特にリディングウー市のホームページは、 訪れた読者が記述された多くの文字に溺れたり、多くのリンク先ページに惑わされたりすることのないようにしつつ、明解かつ豊富な情報を提供している。」と事務総長は述べている。
 今回の調査結果では自治体内の人口の大小とホームページの内容の良否との間に一定の相関が認められたが、だからと言って大きな自治体が常に最高レベルのホームページを持っているとは言い切れない。最高レベルの企業向けホームページを持っているスウェーデン南部のスモーランド県のフルツフレード市(人口1.4万人)はその好例である。この調査の狙いは、それぞれの自治体が他の自治体との比較を通じて企業向けサービスについて自身の弱点を認識し、ホームペ−ジの改善に活かすことであり、各自治体は自らの評価結果と他の自治体とを比較できる統計資料を得ることもできる。
 ホームページの調査と並行して、電話及びEメールを通じて企業がどのような支援を自治体から受けたかのサービス状況評価も実施された。この評価結果は、自治体がどのように改善目標及び方向を設定するべきかの一つのツールとして活用することが可能である。

【参考】
リディングウー市:ストックホルム市の東側に位置し、ストックホルム県にある人口4万人の自治体。ストックホルムのベッドタウンであり、比較的小規模の企業が多数ある。

【出典】スウェーデン地方自治体協議会(Swedish Association of Local Authorities and Regions: SALAR)のニューズレター(2010年6月29日発行)
http://www.skl.se/web/Veckobrevet_2010-06-29.aspx


フリースクール開設の申請が急増

2010年06月01日 

 学校監察庁(Skolinspektionen)は2011年秋季学期からのフリースクール(私立学校、独立学校)開校あるいは既存のフリースクールの規模拡大申請について、2010年の申請期限である3月31日までに689件の申請を受理した。
 申請件数は2009年の506件と比べると36%以上の増加であった。申請件数689件のうち、405件がフリースクールの新設で小学校が226件、中・高等学校が179件、残り284件は既存の学校でより多くのプログラムを実施するための申請であった。
 学校監察庁の統計担当官Fredrik Uhrzander氏は「フリースクール新設、規模拡大の申請急増については非常に驚いており、増加の背景にある理由に関して適切に答えることはできない。学校種別では小学校と中・高等学校ともに増加しており、申請内容でもフリースクールの新設と既存の学校の規模拡大の両方が増えている。」と述べた。
 申請の多くは3大都市圏、ストックホルム県(149件)、スコーネ県(113件)、ヴェストラ・イェータランド県(105件)からである。学校監察庁は、イェムトランド県を除くすべての県から少なくとも1つ以上の中・高等学校新設の申請を受理している。
 「昨年の件数を比べると3大都市圏で大きく増加しているが、申請割合では他のいくつかの県での増加が著しい」と学校監察庁のFredrik Uhrzander氏は述べた。
 今後、学校監察庁は協議のため申請書を関係自治体を送り、申請のあった学校が自治体の教育体制にどんな影響を与えるかを含めた自治体の意見は6月22日までに同庁に提出される。
 学校監察庁は今秋中に学校新設等の申請を認可するかどうかの判断を下し、2010年末までに申請者にその結果が通知される。昨年は506件の申請のうち、32%が認可された。近年は、高等学校の申請却下が微増の傾向にある。

【出典】The Localのウェブサイト
http://www.thelocal.se/26498/20100506/


ソーシャルメディアの利用は自由

2010年05月15日 

 「特徴を活かした実際的な助言があれば、これらの道具の利用を企画している組織にとって非常に有益であると考えている。」このようにSKLの情報部長、モニカ・ビョルクルンド・アクネスは述べている。このようなSKL連合内における要請に応じるため、SKL連合の法務部弁護士スタファン・ウィーケル及びペニッラ・クルースベリーは法的適合性審査を実施した。
 「特徴を活かした実際的な助言があれば、これらの道具の利用を企画している組織にとって非常に有益であると考えている。」このようにSKLの情報部長、モニカ・ビョルクルンド・アクネスは述べている。このようなSKL連合内における要請に応じるため、SKL連合の法務部弁護士スタファン・ウィーケル及びペニッラ・クルースベリーは法的適合性審査を実施した。

<法的適法性審査の結果概要>
-「重要なことは地方自治体や州議会がソーシャルメディアをどのように利用するかを明確にし、更に誰がどのようにそれらメディア・チャンネルの利用作業を進めるかを決定することだ。このような決定があれば、例えばある職員がソーシャルメディアを職務の一部として利用しているか、或いは個人的に利用しているかの判断を容易にすることができる。」とスタファン・ウィーケルは述べている。

-「最も一般的な疑問の一つはFacebookや同種のサイトに記載した事項をすべて保存しておくべきかだが、そうではない。自治体、州議会及び各地方自治体組合は、投稿記事を取捨選択できるようあらかじめ決定できる。つまり、投稿記事が過去のものになった段階で消去することも許容できる。」とペニッラ・クルースベリーは述べている。
また、ソーシャルメディア利用のスタートを容易にするため、SKLは、市民と自治体の情報連絡手段としてソーシャルメディア利用を計画する際に考慮するべき事項についてのチェックリスト案を取りまとめた。

<ソーシャルメディア・チェックリスト案>
(このチェックリストは地方自治体(自治体、州議会又は地方自治体連合)向け)

1. 職員が就業中にソーシャルメディアを利用することは所属長による命令でなければならない。この命令により職員が業務としてソーシャルメディアを利用していることが明白になる。
2.当該自治体は、自治体の必要のためにソーシャルメディアへの投稿を許可する職員を指名しなければならない。
3.自治体は活動の対象となるFacebook、Twitterなど自治体が関与する外部のウェブサイトを自分のウェブサイトに掲載しなければならない。
4.当該自治体の議員が自治体のウェブサイトから自身の私的ブログ又は自己の所属する政党のサイトへのリンクを希望する場合、これを許可することができる。この可否決定は当該自治体のウェブサイト管理責任者に委任される。しかし、例えばブログなどで表明される見解や所感などは、自治体の所見ではなく政治家個人の責に帰する旨を明白にしなければならない。
5.自治体は自らが参画しているソーシャルメディア内、
例えばTwitterやFacebookへの投稿
又はその他の投稿された論評などに対する応答について、採否の決定をしなければならない。
またこれらの投稿を消去することもできる。同様に自治体自身がソーシャルメディアに掲示する
情報についてもこの基準は適用される。
6.自治体に帰属するソーシャルメディア内の情報を記録するため、6ヶ月毎或いはウェブサイトの
大きな変更に先立って、PC画面のスクリーン・ショットを保存しなければならない。
7.部外秘情報についてはソーシャルメディアに公開してはならない。
8.自治体は脅迫又は人種的差別などの違法性のある案件を削除しなければならない。
9. 私的目的のためソーシャルメディアを利用する職員は、
自治体の活動について記述することができる。
表現の自由と情報伝達の自由は本件についても適用される。
10.自治体は職員による就業中のソーシャルメディア利用規則を定めることができる。

本件については、各自治体が適用する規則を独自に定められる。

【出典】スウェーデンの地方自治体協議会(Swedish Association of Local Authorities and Regions:SALAR)のニューズレター(2010年5月4日発行分)
http://www.skl.se/web/Fritt_fram_for_social_medier.aspx


政府は耳を傾けない

2010年03月30日 

 政府は、公的機関運営委員会からの公的機関の運営に関する提案、国と地方自治体間に公式な協議機関を導入する件に対し否認の意を表明している。政府は、現在の協議形態(例えば、審査活動、審理手続き及び非公式な協議など)で充分であるとしている。

− 「政府は、政府が国会への政策提案を策定する決定的な段階において、地方自治体と政策上の協議を行うための機関を設置することが、国と州議会及び地方自治体の双方にとって有意義であるとは認識していないように思われます。政府は、公式な協議会を設置しなくても、政府の必要に応じて行われる非公式な協議会が例外なくあると反論しているのです。」このようにSKL(スウェーデン地方自治体及び州議会連合。英語ではSALAR)のアンデシュ・クナーペ理事長は述べている。

− 「しかし、政策決定に至る一連の作業に早い段階から地方や地域の階層を参画させることは、提出する提案事項の質を向上させることになるはずです。」と、SKLのアンデシュ・クナーペ理事長は主張している。

【出典】スウェーデン地方自治体協議会(Swedish Association of Local Authorities and Regions: SALAR)のニューズレター(2010年3月30日発行)http://skl.se/web/Regeringen_vill_inte_lyssna_pa_kommunsektron.aspx


ストックホルム市の公共交通

2010年03月15日 

〔概要〕
 市内の公共交通施策を担当するストックホルム市交通局は、環境に配慮した公共交通体系を実現するとともに、徒歩、自転車、公共交通の利用を高めることを目指し、様々な対策を行っている。
 毎日70万人以上がストックホルム市交通局の交通機関を利用しており、朝のラッシュアワーには、市内中心部への移動者の78%が公共交通を利用している。

〔具体的な取組〕
・ストックホルム市交通局が運行している交通機関の約75%、地下鉄等に限定すると100%が再生可能エネルギーを利用している。
・世界最多である400台のエタノールバスを所有しており、またバイオガスバスも約100台所有している。
・温室効果ガスの排出を削減する新しい技術を継続的に導入。2003年から2005年には燃料電池バスを、2009年には電気とエタノールのハイブリッドバスを導入した。
・バイオガスバスへの投資を拡大することにより、2011年までに非化石燃料をエネルギー源とするバスが50%を占める見込みである。
・2025年までに、全公共交通機関のエネルギー源を非化石燃料とすることを最終的な目標としている。
・公共交通を利用するストックホルム市民の数を増加させるため、環境に関する情報の提供、サービスの頻度を高めるなど、積極的に取組んでいる。
・公共交通を利用した出張を増やすよう、地域の企業に働きかける試みも行っている。

【出典】
ストックホルム市のwebsite
http://international.stockholm.se/Stockholm-by-theme/A-sustainable-city/


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