Japan Local Government Centre (JLGC) : London > 調査・研究 > クレア本部メールマガジン > CLAIRメールマガジン vol.335(2024年1月12日)=英国保健当局が子宮頸がんの2040年までの撲滅を目標に設定

調査・研究

クレア本部メールマガジン

英国

CLAIRメールマガジン vol.335(2024年1月12日)=英国保健当局が子宮頸がんの2040年までの撲滅を目標に設定

2024年01月12日 

 渡英から3か月経過したころ、登録しているかかりつけ医から子宮頸がんの定期検診の案内が届きました。自ら案内を希望したわけではないにもかかわらず連絡が来たことに驚いたため、英国がどのように子宮頸がん予防を行っているか気になり調べてみました。
 子宮頸がんは乳がんと共に44歳以下の女性がなりやすいがんの一つです。2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」では、子宮頸がんの死亡率を2030年までに30%減らすことが目標とされており、世界各国がヒト・パピローマウイルス(HPV)ワクチン接種率及びスクリーニング検査率の向上、さらには子宮頸がんの撲滅に取り組んでいます。世界保健機関(WHO)は、患者が10万人あたり4人以下になった状態を子宮頸がんの撲滅と定義しており、撲滅のためにはHPVワクチン接種率で90%、スクリーニング検査率で70%を達成することが必要だとしています。
 日本では、25~40歳女性におけるがん死亡の第2位が子宮頸がんとなっており、HPVワクチン接種や定期的な検診の実施など、子宮頸がんの早期発見・早期治療のための取り組みが進められています。英国イングランドにおける取り組み状況は以下のとおりです。
 ・12~13歳の男女はHPVワクチンの接種を学校で受けることができる(接種率は女子が約86%、男子が約81%)。
 ・25~49歳の女性に対し、3年に1度の細胞診によるスクリーニング検査を無料で提供。
 ・NHSアプリにて過去の接種状況の確認や新規接種予約を行えるようにする。
 NHSイングランドは2040年までに子宮頸がんを撲滅するため、 HPVワクチン接種率とスクリーニング検査率を改善するなどの取り組みを実施することを公表しています。イングランドに続き、子宮頸がん撲滅のための取り組みが世界各国で進んでいくことが期待されます。

          ロンドン事務所 所長補佐 藤本

参考資料
・BBC ‘ NHS England promises to eliminate cervical cancer by 2040’
  https://www.bbc.co.uk/news/health-67420138
・WHO ‘Cervical cancer’
  https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/cervical-cancer

ページの先頭へ