カテゴリー別アーカイブ: 福祉・保健・医療

児童健康促進政策

2010年08月13日 

オーストリア連邦政府の児童健康促進政策が、その開始から一年を迎える。
運動不足は肥満など児童の健康に悪影響を及ぼし、児童の人間性発達のために体を動かすことやスポーツは大変に有効であるという考えの下、オーストリア政府は児童健康促進政策を推進してきた。
オーストリア連邦スポーツ省が担当省となり、連邦スポーツ機構及びその他のスポーツ団体が保育園や小学校において運動の時間がより多く設けられることを目標として取組みを行っている。政策の対象は、当然のことながら児童であるが、児童の運動に関して決定的な影響を与える、教師や親も政策対象となっている。
同政策の運動プログラムはこれまでにのべ13,000回実施され、連邦全土の37%の学校が参加した。この運動プログラムは、無料で実施されるばかりでなく、運動に必要な器具の無料貸し出しを行うバウチャーも配布されている。このバウチャーシステムでは、各施設が所有する運動器具をまとめて一つの「供給プール」とし、各施設がそれぞれのニーズに柔軟に対応できるように、互いに器具を貸し借りできる。これまでのところ、約700の施設が運動プログラムを推進するために有用な器具の交換を行っている。
「ニーズに対応した」と「付加」をキャッチフレーズとして、様々な手法で推進されてきた同政策は、開始から1年を迎え、第三者による評価が行われようとしている。評価の過程では、政策対象者の満足度の測定や、無料運動器具の利用率最大化のための検討がなされる予定である。
連邦スポーツ担当相は、「児童健康促進政策では、参加機関それぞれの計画似合うように多様な運動プログラムを提供してきた。この手法によって、今後もオーストリア全土で学校、保育園、スポーツ団体間の連携を強化していきたい」と述べている。

【出典】オーストリア内務省ウェブサイト
http://www.austria.gv.at/site/6892/default.aspx#id40222


オーストリアの医療制度改革

2008年09月04日 

・6月4日、オーストリア政府は医療保険制度の改革案を発表した。将来的にオーストリアの保険制度には今まで以上の支出が見込まれるため、現行の医療保険制度の効率化が主な目的となっている。
・現行のオーストリアの医療制度では、医院は総合病院、専門各科医、救急外来、薬局に分かれており、各医院は公立と個人の経営形態があり、各医師は医療保険と契約することが可能であるが、医療保険と契約していないプライベートの医院では医療保険は適用されない。
・今回の政府案による医療改革では、公立病院のベッド数などを定めた規定「病院及び設備計画」、更には医療保険制度そのものも見直しの対象となっており、現行のプライベートによる診療が留保される、医療保険との契約制度の内容が変更されることなどが計画されている。

【出典】
(オーストリア連邦政府)http://www.bka.gv.at/site/infodate__09.06.2008/5923/default.aspx#id30319
(在米国オーストリア大使館)
http://www.austria.org/content/view/90/104/1/4/

・この医療制度改革案に対して、反対する医師会が主導し、6月16日にオーストリア全土で医師によるストライキが実施された。
・合計15,000人の開業医が診療所を閉鎖したが、薬局や公営病院、救急医療施設はストライキの対象外であり、また事前に多くの報道がされていたため、大きな混乱はなかった。また、6月26日、27日の両日も引き続きストライキが行われている。

【出典】
(在墺日本国大使館)http://www.at.emb-japan.go.jp/consulate/m-magagine/m-magazine%20no12.htm#merumaga%202008-7-1


国民年金の額を増額

2007年12月11日 

・2008年からオーストリア国民の年金額が増加されることになった。
・単身者が受給できる基礎年金額は2.9%増額され、一ヶ月あたりで747ユーロとなる。これは消費者物価の増加を差し引いても増額となっており、基礎年金額については毎年見直しが行われる。
・これらの年金について首相は、社会のメンバーは、平等に豊かさを享受できるべきであり「社会的に非常にバランスが取れた」政策だと述べている。

【出典】
オーストリア連邦政府サイトの連邦報道庁http://www.austria.gv.at/site/infodate__19.11.2007/5396/default.aspx#id25893


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