カテゴリー別アーカイブ: EU

EUの地域プロジェクト、2014年から持続可能な開発原則を尊重

2012年02月15日 

欧州連合(EU)の次期中期予算(2014〜20年)では、地域向け基金を通じて持続可能な開発を支援するための具体的な目標を定めた、拘束力のある文書が初めて盛り込まれる可能性が高くなりそうだ。
いわゆる共通戦略的枠組み(CSF:Common Strategic Framework)の下では、地域プロジェクトは持続可能な開発原則を尊重しなければならず、加盟各国は持続可能開発指標に沿った、拘束力を持ち測定可能な11種類の目標を設定することが求められる。これらの目標としては、研究、通信技術へのアクセス・使用・質の改善とイノベーション、小規模企業の競争力向上、低炭素経済への移行支援、気候変動適応の促進、資源保全などが挙げられる。
これは加盟各国に対し、低炭素プロジェクトへの投資拡大を促すとみられるが、強制力はない。ただ環境NGO(非政府組織)は、CSFにより環境に有害なプロジェクトの数が減るものと期待している。欧州委員会は2月末までに、CSF2014〜20年に関する報告書(Communication)を採択する方向だ。


構造基金の未使用分、若者の雇用促進に再調整

2012年02月15日 

欧州理事会による2012年1月30日の合意を受け、EU加盟各国は構造基金の未使用分820億ユーロを若者の雇用促進、域内の成長、小規模企業の支援に再度振り向けることを決定した。
この資金の多くは、若年層の失業率が特に高い8カ国(スペイン、ギリシャ、イタリア、ポルトガル、スロバキア、ラトビア、リトアニア、アイルランド)の就職・職業訓練支援に充てられる。
欧州委員会によると、820億ユーロは2007〜13年向け構造基金のうち、依然として割り当てが決まっていないもの。EU加盟各国が直面する財政難の中で、EUの構造基金は、成長促進に向けた投資の貴重な財源となる。加盟国間で差はあるものの(アイルランドの48.3%からルーマニアの16.5%まで)、2011年末時点で同基金の消化率は33.3%となっている。

出典:
– “EU funds support youth employment and SMEs”, European Commission, 31 January 2012, http://ec.europa.eu/regional_policy/newsroom/detail.cfm?LAN=EN&id=167&lang=en


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