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CLAIRメールマガジンvol.216(2018年11月9日)=ロンドンにおけるスマートシティ化計画

2018年11月12日 

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【ロンドン事務所】ロンドンにおけるスマートシティ化計画
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2018年6月、ロンドン市(Greater London Authority)のサディク・カーン市
長は、「Smarter London Together」(※1)というスマートシティ化計画を打
ち出しました。ロンドンを世界一スマートな都市にするという目標のもと、5
つのミッションとそれぞれに対応する20以上の戦略を策定し、行程表に沿って
計画を推進することとしています。

計画には、すべての新築の家にファイバー網を設置することや、市民のための
デジタル技能向上研修を実施すること、さらに、英国の健康保険であるNHSにも
スマート技術を活用し、医療サービスの向上を図ることも盛り込まれています。

また、カーン市長は、自治体や大学、技術団体間の連携強化を推進するための
データ分析機関を設置するために、365,000ポンド(約5,400万円)の予算措置
を公約しました。

ロンドンでは現在もさまざまなところでスマート技術が活用されています。例
えば、ロンドン交通局が管理している公共交通機関では、オイスターカードと
いう非接触型ICカードが使用されていますが、それによって得られた乗客の利
用ルートや利用頻度を分析して、バスの本数を増減させるなど、よりニーズに
合ったサービスを提供しています。

また、市内の至る所に大気汚染観測センサーが設置されており、汚染度合の情
報を携帯電話のアプリを使用してリアルタイムで見ることができます。大気汚
染はロンドンの重要課題となっており、今回の計画においても、スマート技術
を使って対策を強化することが掲げられています。

日本においても政府の成長戦略の1つに第4次産業革命が挙げられ、今後、日
本の都市でもスマートシティ化が推進されていくものと考えられます。スマー
ト先進都市、ロンドンの取り組みをこれからも注視していきたいと思います。

(※1)
https://www.london.gov.uk/what-we-do/business-and-economy/supporting-londons-sectors/smart-london/smarter-london-together

ロンドン事務所 所長補佐 丸山

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