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政府のユニタリーに関する決定が自治体に受け入れられず(「ユニタリー計画はホワイトホールの茶番劇になり下がる」)

2010年02月18日 

政府は以前エクセター市とノーウィッチ市についてユニタリーへの移行を望む旨を表明していた。一方で、両市を包含するデボン県とノーフォーク県については、両市の部分を除き、現状のまま二層制を維持する意向を伝えていた。両県は両市のユニタリー化に強く反対しており、政府を裁判所に訴える構えも見せている。
ユニタリー化に関する政府の最初の表明の後、コミュニティ・地方自治省の最高幹部がジョン・デナム大臣に対して、2007年に示された基準のいくつかを満たしていないため、エクセター市とノーウィッチ市をユニタリーとする決定については反対である旨の警告を行う書簡を送付していたことが明らかになった。
問題は、当該基準が示された2007年とは経済情勢が現在大きく異なっており、組織改変のためのコストが多くの人の心配の種になっていることである。また、両市を包含するデボン県とノーフォーク県は、両市を除けば大部分が田園地域となってしまい、そのような「残り物」のみからなる県がふさわしい姿と言えるのか、という点も大問題である。
2010年6月までには国政選挙が行われることと、保守党がこれ以上の構造改編を行うつもりはないと表明していることから、両市が近い将来にユニタリーとなるかどうかは現時点では不透明である。
*参照 The MJ 18.02.2010 front page

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