調査・研究

スウェーデンの地方自治情報メモ

スウェーデン

大気浄化のため環境区域を指定

2010年08月24日 

 運輸審議会は、各地方自治体が大気浄化のため道路交通に環境区域を独自に制定できるよう、当該法の改正を提案している。この提案は多くの都市において大気の改善に効果的であり、スウェーデン地方自治体及び州議会連合(以下「SKL」、英語ではSALAR)は歓迎している。
 現在、多くの自治体が大気に関する環境品質基準を満たすことが困難な状況にある。地方自治体の大気には基準を超える二酸化窒素や複数の素粒子を含まれている。このため運輸審議会は、地方自治体が環境基準を満たさない自家用車、小型トラック及び小型バスなどの乗り入れを禁ずる環境区域の制定を独自にできるよう国会に提案している。なお現行法では、大型トラックに対しては環境区域指定が認められている。

— 「地方自治体が独自に環境区域を指定できるようにすることは、非常によい提案です。SKLでは地方自治体が大気環境改善のための具体的な手段が必要であると、長期にわたって提言してきました。環境区域制定は、市街地の大気品質を改善するための第一歩となるでしょう。」とSKLのカローラ・グンナルソン副理事長は述べている。
 運輸審議会は地方自治体が環境区域内でのスタッド・タイヤの使用も禁止できるよう提案している。現行では一部の道路及び路線のみにおいて可能である。SKLは環境区域制定により、地方自治体が環境基準を遵守することが容易になると考えている。

【参考】
現在、十数ヶ所の地方自治体において EUの空気品質基準(EU指令:2008/50/EG 2008年 )を満たすことが困難であるため、環境区域制定を各自治体に委任できるよう、その法制化が運輸審議会から国会に提案された。提案の要旨は各種車両に対しての乗り入れ禁止区域の設定、スタッド・タイヤ装着車の乗り入れ禁止区域設定、乗り入れ制限基準の遵守状況管理方法改善などである。

【出典】
スウェーデン地方自治体協議会(Swedish Association of Local Authorities and Regions: SALAR)のニューズレター(2010年8月24日発行)http://www.skl.se/web/Miljozoner_for_battre_luft.aspx

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