調査・研究

オーストリアの地方自治情報メモ

オーストリア

住民への情報伝達方法の改善

2011年03月03日 

(オーストリア地方自治体の新しい取組)
 オーストリアの自治体は、「DigiLight」と呼ばれる歩道などに設置されたタッチパネルを使用して、住民との相互情報伝達を向上させている。
 このタッチパネルは、歩道や待ち合わせ場所等の人通りの多い場所に設置され、通行人にニュース、イベント、天気、地域コミュニティの情報、その他一般の宣伝広告を提供している。デジタル技術を利用していることから、自治体は迅速に提供情報を変更することが可能で、効率的に住民に情報を提供することができる。
 1万人以上の自治体は、無料でこのDigiLightシステムを調達、インストールすることができ、1万人未満の自治体でも、費用を複数の自治体で共同して負担したり、人口や使用頻度に応じた費用負担で利用することができる。
 オーストリア都市協議会及びオーストリア自治体協議会の会員である、Klosterneuburg町も、このDigiLightを既にインストールした町の一つである。

(オーストリアの地方関連団体)
 オーストリア都市協議会及びオーストリア自治体協議会は欧州地方自治体会議(CEMR)の会員である。双方の団体とも、法的に位置づけられた団体であり、国家レベル、EUレベルにおける意思決定に参画する義務を課せられている。
 加えて、両団体は、連邦政府、県、市町村間の共同税として知られている、税収の共同、税制権限に関する交渉において、地方自治体の利害を代表する役割を果たしている。また、地方自治体に関連する自国の法律及びEU法に影響を与えることで、自国内及びEU内における、オーストリア地方自治体の自治権を強化するための働きも担っている。
 オーストリア自治体協議会は、大都市を除く2,345の地方自治体を代表する組織である。1999年以来、同協議会会長であり、Hallwang町の町長でもあるHelmut Moedlhammer氏は、次のように述べている。「多くの山と谷というオーストリアの風景を前提とすれば、我々の明確な焦点は、地方の自治体にある。地方の発展は、現代科学技術を利用することで実現される。オーストリアの地方においては、観光、農業、サービス業と同じくらい、中小企業、革新的な企業の活躍が重要である。」
 一方、オーストリア都市協議会は、1万人を超える都市を含む、246の会員で構成される。会長のMichael Haupl氏は、ウィーン市長であり、2004年から2010年までCEMRの会長も務めていた。同氏は、CEMR会長として、EUレベルにおける地方自治体のプレゼンスを高め、また特にリスボン条約において多大な功績を残した。

(オーストリアの地方自治体)
 オーストリアは、地方自治体及び州から構成される連邦国家である。2,357の地方自治体及び9の州が存在している。地方自治体の規模は小さく、人口数千人を超える自治体は数少ない。

【出典】欧州地方自治体会議ウェブサイト
http://www.ccre.org/news_detail_en.htm?ID=1998

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