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EUの地方自治情報メモ

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EUが2010年に環境指数を作成

2009年09月07日 

 欧州連合(EU)の欧州委員会(European Commission)は8月20日、「GDPとこれからの指標:変化する世界における進展度合いの測定」(GDP and beyond: Mesuring progress in a changing world)と題する政策提言の中で、国・地域レベルでの環境問題に関する新しい指標を作成すると発表した。
 GDPは国・地域内の経済的活動による付加価値を示す指標で、国や地域の全般的な発展度合いを示す指標として現在も広く利用されている。しかし、GDP算出の性質上、環境問題など国民生活の質につながるデータが加味されておらず、GDPの指標のみに基づいて政策を議論することは不十分であると指摘されてきた。もっとも、現時点では政策論議や国民の間での議論に利用できるような簡潔で包括的な環境指標は存在しない。
 そこで、欧州委員会は、環境への負担の度合いを示す指数を2010年に試験的に作成する。
 この指数は、国や地域内での気候変動、エネルギー使用、生態系の変化、大気汚染、水質汚染、廃棄物量などの度合いを基に計算され、毎年EU全体とEU加盟国ごとの指数が発表される。(指数の数値が大きいほど、環境への負担が大きい状態である、というもの)
 将来的にはGDPの発表と同時に環境指数も発表することを目標としており、政策論議が行われる際のデータとしてGDPを補完する役割が期待されている。

【出典】
「GDP and beyond: Mesuring progress in a changing world」
http://eur-lex.europa.eu/LexUriServ/LexUriServ.do?uri=COM:2009:0433:FIN:EN:PDF

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