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アイルランドでの国民投票結果について(リスボン条約)

2008年06月16日 

・2008年6月12日のアイルランドの国民投票で、リスボン条約の受け入れについて、反対53.4%、賛成46.4%で反対が上回った。
・反対理由で最も多かったのは「理解できないため」であった。
・リスボン条約は、2005年にEU憲法がフランスとオランダの拒絶により頓挫して以来のEU改革の試みである。マーストリヒト条約とローマ条約を修正するもの。
・修正による主な変更点は、欧州理事会との合同決議の範囲拡大によるEU議会の影響力増、欧州理事会の理事長の創設、そして連合上級代表の創設である。
・条約が批准された際は、リスボン条約はまた基本的人権憲章も策定することになる。
・リスボン条約は2007年12月にリスボンで署名された。2008年中に27の加盟国によって批准されなければならない。その後2009年1月から発効の予定である。
・しかし今回のアイルランドでの住民投票の結果によって、先行きが不安なものとなった。
・既に18カ国が国会での投票によって批准している。しかしアイルランドは憲法の規定により、国民投票で認められなければ批准することができない。また、イギリスはブラウン首相が国民投票を回避した。イギリス外相はアイルランドの結果の後、イギリスは批准の手続きを進めると述べた。
・アイルランドは現在のところ2回目の国民投票を行う予定はないという。
・関係者は条約発効はまだ絶望的なものとはなっていないとしているが、アイルランドの批准ができない場合、条約は破棄または修正がなされることとなる。

【出典】
アイルランドでの国民投票否決に関する新聞記事
http://www.guardian.co.uk/world/2008/jun/13/ireland
http://www.timesonline.co.uk/tol/comment/leading_article/article4133301.ece
リスボン条約の説明
http://europa.eu/lisbon_treaty/index_en.htm

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