Japan Local Government Centre (JLGC) : London > 調査・研究 > クレア本部メールマガジン > CLAIRメールマガジン vol.182(2017年6月30日)=ロンドンのごみ事情

調査・研究

クレア本部メールマガジン

英国

CLAIRメールマガジン vol.182(2017年6月30日)=ロンドンのごみ事情

2017年06月30日 

【記事】ロンドンのごみ事情
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○レジ袋有料化
ロンドンを含むイングランドでは、ウェールズ、北アイルランド、スコットラ
ンドに続き、2015年秋から大規模小売店においてレジ袋配布を有料(5ペンス)
とするよう義務化されました。有料義務化の約1年後の2016年に海洋保護団体に
より実施された調査によると、海岸に捨てられたレジ袋数について、前年比約
40%の減少が認められ、ごみの減量に一定の効果があったようです。

○ロンドンのごみ分別
ロンドンのごみ分別は行政区ごとに異なりますが、一例として私の住んでいる
地区のごみ分別とリサイクルについてご紹介します。
この地区では一般的な生活ごみは「家庭ごみ」「リサイクルごみ」のどちらか
に分別するだけという、外国人でもわかりやすく、リサイクルに取り組みやす
い制度になっています。リサイクルごみはきれいで乾いていることが条件で、
紙、段ボール、ガラス瓶、缶、ペットボトルなどのプラスチック(ラップ、包
装プラを除く)、牛乳・食品パック類が該当します。日本のように資源ごとの
分類は不要で、集合住宅などの場合は全てリサイクル用のコンテナへ、コンテ
ナが置けない家庭では透明な袋に入れてごみ収集を待ちます。資源ごとの分類
はリサイクル施設の仕事です。地区のウェブサイトにはリサイクルの目的とし
て、資源やエネルギーの節約、環境保護と並んで雇用の創出が謳われています。
資源ごとに圧縮後、英国内や場合によってはヨーロッパ、中国などに運ばれ、
再利用されているようですが、ごみの減量化とリサイクルについては英国もま
だ模索中のようです。

(ロンドン事務所所長補佐 渡邉)

ページの先頭へ