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   <title>JLGC 活動記録</title>
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   <title>スピーカーシリーズ「The Challenges and Issues around the Training and Development of the UK Local Government Workforce」</title>
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      1　テーマ：「The Challenges and Issues around the Training and Development of the UK Local Government Workforce」
2　日時・会場：2009年11月27日（金）14：00～15：30　自治体国際化協会ロンドン事務所会議室
3　講師：Senior Fellow  The Institute of Local Government Studies, University of Birmingham　Ian Briggs様

      <![CDATA[【英国の地方自治体職員の現況】
・どのように統計をとるかで数字は変わってくるが、英国全体の地方自治体の職員数は800,000人を超えている。英国の地方自治体職員は、「公務員」ではなく、それぞれの自治体ごとに他の民間企業に雇用されるのと同じかたちで雇用されている。つまり、当該自治体の議員が雇用主となっているのである。
・英国で最も大きい自治体の職員数は60,000人を超えており、最も小さな自治体の職員数は150人未満と、そこには大きな開きがある。また、自治体の規模によって、必要となる仕事の種類も当然のことながら異なってくる。英国の地方自治体職員の職種は1,000種類を超えるとされている。
・先ほど述べたとおり、自治体職員は一般の雇用契約と同じように雇用されることから、自治体にとっては人材及び労働力の自由競争市場が存在しており、個々人にとっては自由に、容易に転職ができる環境となっている。
・例外的に、特別な職務については被雇用者に特別な資格や能力を求める法的規制があるが、一般的には被雇用者の資格等に係る法的義務付けはほとんどない。
・以下に、地方自治体職員の構成について見ていきたい。第一に、多様な国籍の職員がいることがあげられる。職員の国籍は非常に多種多様だが、かならずしも英国全人口における構成比を反映したものとはなっていない。
・第二に、労働者の高齢化がある。現在の職員平均年齢は40代後半であるが、今後さらに高齢化は進むと思われ、また同じ自治体で働き続ける傾向が強くなっている。これにより今後は年金財政の問題が生じると見込まれている。
・第三に、全体の65％以上が女性であるということがある。1990年代以前は男性の方が多かったが、1990年代に職員男女比に大きな変化があった。職員全体の半分以上が女性であるにもかかわらず、幹部職員総数に占める女性職員数は40％未満となっている。
・第四に、職員全体の8％が黒人、アジア人等のマイノリティーである。私の大学があるバーミンガムなどはこの比率がより高くなっている。
・第五に、一般的に地方自治体職員の仕事に対する満足度は高く、統計をとると他の公共部門、例えばNHSなどで働く職員よりも満足度が高いという結果が得られる。

【英国の地方自治体における職員研修】
・2008年度において、地方自治体が職員研修のために支出した経費は職員一人当たりにして￡273であった。2001年以来最も高額な数値となったが、2009年度の同経費は減少すると見ている者も少なくなく、そこには自治体全体の財政問題が大きく影響していると思われる。一方、地方議員も含めて一人当たりの研修費を算出すると、2003年度以来最も低い￡218となる。費用の問題も含めて、どのような研修を地方議員に対して行うかということは自治体にとって大きな課題となっている。
・研修にどれだけの時間を費やしているかということに関しては、2008年度においては職員一人当たり1.4日の研修を実施したという結果が得られている。
・2008年度の平均離職率は11％となっており、2001年度に統計調査を開始して以来最小の数値となったが、数値自体は他の民間企業と同じレベルである。また、2009年3月31日時点での平均欠員率は10％となっている。
・職員給与について、大多数の自治体が勤続年数に応じた給与制度を適用しているが、近年はこの制度を利用する自治体数が大きく減少しており、能力給与制度を適用する自治体数が増えている。
・職員の経歴については、非マニュアル職（マニュアル職というのは、マクドナルドのように決まりきった仕事を繰り返す職種のこと）で働く職員の20％近くが大卒であり、その割合は増加傾向にある。また、新規採用職員の6人に1人が大卒である。
・職員全体の4分の１が社会福祉関連、財政、都市計画等の特別な資格を必要とする部署で働いている。昨今、コミッショニング（地方自治体が民間企業を利用して公共サービスを利用するために委託を行うこと）の自治体業務に占める割合が大きくなっていることから、コミッショニングに関する知識が今後ますます必要になってくると思われる。
・最近の傾向としては、専門知識をあまり必要としない職における大卒割合が増加していることや、同じ自治体内の他の業務分野への異動を希望する人が増えている。
・どのような研修を実施するかは、当該自治体の規模によるところが大きく、自治体ごとにいろいろな方法で研修を実施している。小さな自治体では、ほぼ全ての研修をアウトソーシングするケースが多い。これには利点と欠点があり、ニーズに柔軟に対応できる研修、新しい研修を実施しやすいというのが利点である。しかし、研修業務自体をまるまる外部に委託してしまうことで、自治体が職員研修の実態や、職員の状況について把握しにくくなるという欠点がある。
・一方、大きな自治体では他の自治体と共同で研修を実施する組織を立ち上げて職員研修を実施している例も見られる。こうした組織から私のバーミンガム大学にも研修の依頼が来ることがあり、例えば、バーミンガム大学の修士課程を自治体の係長（マネージャー）クラスの職員に受講させたい、という依頼等がある。

【Institute of Local Government Studies, University of Birminghamの概要】
・INLOGOVには500人を超える学生が所属しており、全て修士課程又は博士課程の学生である。
・公共部門のみにとらわれず、一般企業等の他の機関とも共同研究を実施するなどして複雑で幅広い研究を行っている。
・INLOGOVの学問的研究分野の核となるのは戦略的なレベルで地方自治をどうとらえるかという点にある。加えてINLOGOVでは多くの委託研究も行っており、こちらの研究テーマは多岐にわたる。具体例をあげれば、公における倫理問題について、効果的なパートナーシップはどうあるべきか等がある。昨今、重要なテーマとなっているのはコミッショニングである。これまでは地方自治体が直接住民にサービスを提供していたが、サービスの提供を民間企業が担うようになり、自治体の役割はサービス提供者の存在する市場全体を支援するという点に変わりつつある。このような背景があり、コミッショニングをテーマとした依頼が増えてきている。バーミンガム市は60,000人を超える職員を抱える規模の大きな自治体であるが、このバーミンガムにおいても予算の約10％はコミッショニング関連予算となっている。コミッショニングによって民間活力を導入することで、地域経済を活性化できるということも確認されており、この新しい動きは大変興味深いと感じている。

【自治体職員研修における今後の課題】
・自治体職員を採用する際の、自由競争市場はどこまで持続可能かという点がある。自治体職員のトップであるChief Executiveの給与が首相の給与を上回るほどの高額になっている事例も見られる。これは明らかに自由競争の結果の弊害である。
・また、時代に合った人材育成を実施するという点も見逃せない。先ほど話したコミッショニングは、これまで自治体が実施してきた単なる契約や調達とは異なり、その他の要素も求められる複雑な業務である。これらの業務を実施できる能力・資質をもった人材を育成するという点も、大きな課題である。

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   <title>スピーカーシリーズ「Business Improvement Districts, a flexible machanism for urban management」</title>
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   <published>2009-10-28T10:29:22Z</published>
   <updated>2010-01-18T10:37:19Z</updated>
   
   <summary>1　テーマ 　「Business Improvement Districts, ...</summary>
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      1　テーマ
　「Business Improvement Districts, a flexible machanism for urban management」
2日時及び会場
　　2009年10月28日（水）14：00～15：30
　 自治体国際化協会ロンドン事務所会議室
3　講師：Chief Executive, Better Bankside　 Peter Williams様

      <![CDATA[【はじめに】
・今日の話は主に以下三点について。１）都市のマネジメント、２）ＢＩＤＳの概要、３）Better Banksideの取組。
・初めに世界の都市化の状況について見てみたい。世界中で都市化は進行しており、２０３０年までに世界の都市人口は５０億人になると見込まれている。この５０億人という数字は、１９８７年における全世界人口に匹敵する。これは毎日１８万人が都市へ移動していることになり、この数字は衝撃的な数字である。ロンドンの人口は、１００万人から８００万人になるのに１３０年かかったが、新興都市のバンコク、ダッカ等では、より短期間で人口増加が起こっている。
・次に、このような都市のマネジメントは誰の役目なのかということを考えてみたい。ここ２０年、３０年間で、より多くの民間部門が都市の開発やマネジメントに携わるようになっている。都市マネジメントの特徴の一つとして土地所有の問題から交通の問題までありとあらゆる問題が関わってくるので複雑だという点がまずあげられる。階層構造の組織ではこの複雑な課題に対処することは困難で、パートナーシップ等の水平的な関係がより重要になってきている。また、マネジメントを行う上では、地理学者、社会学者、経済学者の専門的な視点も必要となる。
・次に、都市の公的空間を実際にコントロールしているのは誰なのかということについて見ることにする。モスクワにとても大きなホテルがある。室数は３２００、スイートは２４５あるが、同時にこのホテルの建物の中には警察署、ジム、ナイトクラブ、映画館、美容室、コンサートホール、レストランも同居しており、一つの建物の中にとても多くの施設がある。これはまるでタウンセンターのようで、今後の都市のかたちを考える上でモデルとなりうる。

【ＢＩＤsの概要】
・そもそもＢＩDsは、北アメリカで考案されたシステムであり、カナダで初めて導入されたと言われている。アメリカでの例としては、ニューヨークのジュリアーニ市長が、石油会社のエクソンの支援を受けて窓を取り替えたりすることで、汚い駅で有名だったグラウンド・センター駅を生まれ変わらせ、ニューヨークのダウンタウン地区の再生に取り組んだという例がある。
・イギリスの場合は、企業がよりボランティア的に取組を行うという点が特徴となっている。
・ＢＩDsの特徴は、まず明確にその地区を地図上で決めるということにある。Better Banksideの場合は、ロンドンのサザーク地区の極めて限られた狭い地域をＢＩDs地区として定めている。
・次に、ＢＩＤｓでは、当該地区に位置している全ての企業から、不動産評価額に応じたBID特別税を徴収している。テナントが入っていない不動産やチャリティー団体にはBID特別税の軽減措置がある。また、税の徴収事務は、ＢＩＤ運営体に代わって地方自治体が行っている。
・ＢＩＤｓの意思決定はＢＩＤ特別税を支払っている事業主の代表で構成される理事会でなされ、ＢＩＤの運営体は、ＢＩＤｓの活動についてメンバーである企業に対して積極的に情報提供することが主要な業務の一つとなっている。
・ＢＩＤｓの組織構造は、上記理事会の下に担当業務ごとにＣｌｅａｎｉｎｇ、ＣＳＲ、Ｆｉｎａｎｃｅ等の部局（thin group）が設けられている。
・不動産評価額に応じたBID特別税の支払い義務者は、当該不動産所有者ではなく、当該不動産占有者（事業主）となっている。この点はアメリカと異なっており、アメリカでは不動産所有者が支払い義務者である。これについては、不動産所有者がＢＩＤｓの活動により貢献すべきではないかとの議論がある。この議論に関して、政府はよりよいＢＩＤｓの枠組みを現在検討中であるが、スコットランドでは不動産所有者にも負担を求める仕組みが既に導入されている。
・ロンドンには現在、検討中のものも含めて非常に多くのＢＩＤｓがある。ロンドンの中心部のＢＩＤｓの一つとしてレスター・スクエア地区があるが、ここでは地区内の土地の所有者等利害関係者が多く、これらを結びつけて一つのＢＩＤｓとして長期計画を作成することは容易ではない。
・以前にケープタウンでＢＩＤｓに似たパートナーシップ活動を視察したことがある。活動としては似ているが、活動が始められた理由は異なっており、ここでは社会の安全性を向上させることが最大の理由となっている。例えば、駐車場にスタッフを雇って顧客の安全性を確保する等の活動が行われている。
・また別の事例として、フィラデルフィアの事例がある。個人的にはここの活動はとてもすばらしいモデルだと考えている。ここでは、ＢＩＤｓの財源として債券が発行されており、しかもその格付けは地方自治体の債券よりも高い評価となっている。また、ＢＩＤｓの政策を実施する期間も２０年へ延長されている。

【Better Banksideの取組】
・次に、Better Banksideの活動を紹介する。まず、ＢＩＤｓについての基本的な考え方だが、住民は選挙によって自分たちの居住区から代表者（政治家）を選出して自分たちの意見を反映させることができるが、当該地区の企業は選挙権をもたないので、企業の意見を反映させることは難しい。このような異なる声を代表する組織、仕組みの一つとしてＢＩＤｓがある。
・Better Banksideのロゴマークはとても鮮やかなピンクを使用しているが、これは、とても目立つ色を使用することで我々の取組を住民、企業にわかりやすくするためである。
・Better Banksideの活動の一つに、独自の清掃業務がある。地方自治体も路上の清掃業務は行っているが、Better Banksideの地区は多くの人が住む居住地区であることから自治体の清掃が行われない時間帯に清掃を行い、同地区の環境美化に努めることは重要と考えている。Better Banksideでは交通機関に関する取組も実施している。地区内の人々の動きと交通機関の利用状況を調べ、よりよい交通のあり方を検討している。徒歩と自転車の利用を重視しており、移動ルートに関する特別な契約に合意すれば、地区内の企業に自転車を貸し出し、毎月メンテナンスも行うという取組を行っている。
・その他にも、地区内で多くのイベントを実施している。例えば、マラソン大会や、冬まつりなどがある。加えて、地区内の公園を改善し、ベンチを設置してランチや午後のコーヒーを楽しむのに最適な場所へと生まれ変わらせるという取組も行った。同様に、地区内にはバラ・マーケットという食品を中心にした有名なマーケットがあるが、このマーケットにもBetter Banksideが３００の椅子を設置し、マーケットで買った食べ物をその場で楽しめるようにした。また別の活動としてリサイクル活動がある。地区内には非常に多くの種類の企業があり、これら企業から出されるゴミも多種多様である。Better Banksideでは、これらのゴミを無料で引き受けてリサイクルする取組を実施している。
・ＣＳＲとして、ボランティアをアレンジする取組も行っている。Better Bankside地区の企業の職員で、ボランティア活動を希望する職員がいた場合、その希望に応じたボランティア先を見つけるという取組である。学校での子供への本の読み聞かせから路上清掃まで、様々なボランティア活動を紹介している。
・これらBetter Banksideの活動をさらに発展させるために、地区内の企業が、月に一回、Better Banksideの活動について意見を提出する仕組みを設けている。騒音へのクレーム等、企業の意見をリスト化して提出できるようになっている。
・最後に、ＢＩＤｓの取組を森に例えた話をしたい。ＢＩＤｓ地区に木がなければならないとかいう話ではなく、ＢＩＤｓというのは様々な関係者の利害を一つに纏め上げることが必要な活動であり、その複雑さは森に似ている。現在の激しい市場変化に対応し、かつロンドンにおける商業地区として魅力のある地区になるためには、ＢＩＤｓとしていかに柔軟な活動ができるかという点がポイントとなる。そのためには地区内の企業等利害関係者が有機的に連携し、自然なかたち、人々の生活に優しいかたちで発展していくことが必要だと考えている。

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   <title>スピーカーシリーズ「Green shoots or false dawns? 金融危機の教訓」</title>
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   <published>2009-09-22T16:29:00Z</published>
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      スピーカーシリーズ第5回

1 テーマ
　「Green shoots or false dawns? 金融危機の教訓」
2 日時及び会場
　2009年9月23日（水）14：00～15：30
　自治体国際化協会ロンドン事務所会議室
3　講師
　日本銀行ロンドン事務所　種村　知樹　様

      <![CDATA[<img alt="IMG_1206.jpg" src="http://www.jlgc.org.uk/gyomu_mt/IMG_1206.jpg" width="262" height="196" />
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   <title>スピーカーシリーズ「Knowledge Transfer:英国の大学の企業・社会との関わり方」</title>
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   <published>2009-07-15T11:08:52Z</published>
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      1　テーマ：「Knowledge Transfer:英国の大学の企業・社会との関わり方」
2　日時及び会場：2009年7月15日（水）14：00～15：30　（財）自治体国際化協会ロンドン事務所会議室

3　講師：グラスゴー大学リサーチ＆エンタープライズ、International Business Liaison Manager 戸田有信　様
      <![CDATA[ご講演要旨

【はじめに】
・現在の職に就くきっかけとなったのはジャーナリストを経てエチオピアで開発支援に携わったことをきっかけに、開発経済学を学ぶためにグラスゴー大学大学院の学生となったことが始まりである。
・グラスゴーに来て一番驚いたことは、グラスゴーの学生の多くが、アジアについて何も知らないということで、中には香港とシンガポールは同じだと言い張る学生もいたくらいである。グラスゴーとアジアをつなぐような仕事ができないかと考えながら、グラスゴー大学において産学連携に取り組んでいる。
・現在の部署は、大学と企業、社会をつなげるところであり、Development Managerという肩書きになっている者は外部から集めてくる研究資金の額についてノルマが課せられている。Liaison Managerにはノルマは課せられていないが、担当している国と大学との関係を構築して、ビジネスが生まれる可能性を模索することが役割である。
・日本人のLiaison Managerとして、幅広く産学連携を考え、他の職員がしないことをすることが、自分の役割だと思っている。

【グラスゴー大学の概要】
・グラスゴー大学は1451年に創立され、スコットランドで2番目に古い総合大学となっている。文系では、文学部、法・ビジネス・社会科学部、教育学部、理工系では、物理学部、工学部、情報・数学学部、生命科学系では生物医学・生命科学学部、医学部、獣医学部がある。
・学生数は約2万人で、職員数は約6,000人である。グラスゴー市の人口は約60万人だが、その中でグラスゴー大学は市役所に次ぐ大きな雇用主となっており、大学が地域経済に対して果たしている役割は大きい。
・グラスゴー大学の著名な卒業生に、アダム・スミス、ウィリアム・トムソン（ケルビン卿）がいる。これまで大学はこれらの著名な卒業生をうまく利用できていなかったが、大学の奨学金の名称を「スミス・ケルビン・スカラシップ」に変えたところ、奨学金への応募者が増加しただけでなく、応募者の質も上がってきている。

【Friendship beyond Boundaries】
・エディンバラにForth Rail Bridgeという橋があるが、この建築に渡辺嘉一氏という日本人が大きく関わっている。当時、大きな鉄橋事故があったために、人々の間には鉄橋を作ることに抵抗があったが、渡辺氏ら建築技術者は、橋の模型を作り、橋の安全性を人々にわかりやすく示した。１８８７年のことである。その時の写真は、スコットランドではよく知られている。
・日英友好１５０周年を祝うＪａｐａｎ－ＵＫ１５０の一環として、今年、Friendship beyond Boundariesというイベントを開催したが、このときにForth Rail Bridgeの模型を再現して記念撮影をした。渡辺氏は、日本の工部大学校（今の東京大学工学部）を出た後、グラスゴー大学土木工学科を卒業しており、日本とグラスゴー大学・スコットランドとの交流を象徴する人だからである。
・このイベントそれ自体は、大学に収益をもたらすものではないが、他国との交流を深めることは、大学が社会的使命を果たしていく上で、また将来、ビジネス構築の可能性を探る上でも大事いうことで、大学は広くこうしたイベントの開催を認めている。学長が主宰した同イベントのオープニングは、海老原紳英国大使、菅沼健一エディンバラ総領事に出席していただいた。

【Knowledge Transfer】
・産学連携というと、日本では、特許に基づくライセンス契約等のTechnology Transfer に焦点が当てられているように思われるが、グラスゴー大学はじめ英国の多くの大学では、Knowledge Transfer、Knowledge Exchange という幅広い概念としてとらえられており、それによって上記イベントのような開催も認められている。

【グラスゴー大学の収支】
・大学の収支について具体的な金額等は以下の表のとおりとなっている。
・大学の収入で最も多いのは学生数から算出されて割り当てられるスコットランド政府からの補助金（funding body grants）で、つまり元を正せば税金ということになる。
・スコットランド国民党が学費を全廃したため、スコットランドの住民がスコットランド内の大学に通うのは無料となっている。
・Research grants and contractsのうち、Research grantsは国からの補助金、つまり税金を財源としたものであり、大学はその収入源の大半が税金であることから、社会に貢献しようという意識が高い。
・大学の研究のうち、特許をとって商業化できるものは全体の５％くらいしかなく、金銭的な観点から産学連携活動をこれに特化すれば残りの９５％の研究はなおざりにされることになり、それでは大学の社会的責任を果たせないと考えている。つまり、外部からの資金獲得ばかりを念頭に大学が産学連携を進めることは、大学の社会的使命を果たす上で妥当でないとされている。
収入	　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￡M
Funding body grants　　　　　　　　　　　	　　　149.6
Tuition fees and education contracts　　　　　　　　　66.4
Research grants and contracts	　　　　　　　　　　116.9
Other income	　　　　　　　　　　　　　　　　　　54.7
Endowment and investment income	　　　　 9.4
Total income	　　　　　　　　　　　　　　　　　397.0

支出	
Staff costs                                                       220.7
Other operating expenses	                      153.3
Depreciation	                                        16.1
Total expenditure	                                      390.1

【グラスゴー大学リサーチ＆エンタープライズの組織】
・グラスゴー大学リサーチ＆エンタープライズには、部局として以下のような組織がある。
○Operations
○Grants
○Contracts
○BD
○Commercialisation
○Marketing
・「Grants」という部局は、外部からの研究資金を管理する部局で、大学の研究者が外部資金の申請をする場合には、全てこの部局の審査を受けることになっている。これにより「Grants」は大学全体として適切な戦略の下で外部資金の導入を行うことができる。
・「Contracts」は、外部との契約関係を管理している。外部との契約は、すべてこの部局を通すことになっており、契約条件全てが審査され、大学にメリットが認められる契約のみが許可される。
・大学の社会的使命としては、「知の創出」、発表及び教育というかたちでの「知の普及」ということがあり、Knowledge Transferは、この「知の普及」の一形態と考えている。

【グラスゴー大学の産学連携活動】
・グラスゴー大学の産学連携活動として、以下のような活動を行っている。
○地域の経済開発
○ネットワーキング・イベント
○学生の企業
○研究（共同研究、委託研究）
○コンサルティング
○ライセンス
○大学発ベンチャー企業（spin-outs）
・地域の経済開発ということに関しては、先日、Japan Dayを開催した。これは、日本進出を考えている現地の中小企業に参加してもらって、日本進出を手助けしようというイベントである。実際にいくつか企業が見つかったので、現在は具体的な支援策を進めているところである。
・Japan Dayのような活動は、大学にとってメリットのある活動ではない。しかしスコットランドに雇用を生み出す可能性があり、大学の地域社会に対する貢献活動として評価されている。
・グラスゴー大学では、学生の起業を支援する活動も行っている。学生の特許はあくまでも学生のものであり、それをもとにした起業を支援しても大学にとってはメリットはないが、これもスコットランド経済への貢献活動として位置づけ、専門スタッフ2名を置いているところである。
・コンサルティング活動については、日本では研究者個人個人が独自に行っているようだが、グラスゴー大学では、コンサルティングについてもしっかりとした戦略の下で行うことになっており、担当部局に全てを報告することになっている。
・大学は、スコットランで一番古い博物館ももっていて、これはロンドン等の大きな博物館を見に行くことができない人たちに対して大きな役割を果たしており、これも大学の社会貢献の一つと言える。
・グラスゴー大学では「欧日対話」という講演会を定期的に開催しており、日本大使館の方や日系企業の方に講演をしてもらっている。昨年は、東芝の方に東芝のR&Dについて講演をしてもらったが、これをきっかけにグラスゴー大学の研究者と東芝とをつなぐ良い機会となった。

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   <title>スピーカーシリーズ「地域経済振興のために果たしている地方自治体の役割についての国際比較」</title>
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   <published>2009-06-24T13:02:36Z</published>
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   <summary>1　テーマ 　　地域経済振興のために果たしている地方自治体の役割についての国際比...</summary>
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      1　テーマ
　　地域経済振興のために果たしている地方自治体の役割についての国際比較

2　日時及び会場
　平成２１（２００９）年６月２４日（水）　１４時００分～１５時３０分（質疑を含む）
　　（財）自治体国際化協会ロンドン事務所会議室

3　講師
　　 コミュニティー・地方自治省　ジェニファー・アシュビー様
      <![CDATA[講演要旨

【ノーフォーク・チャリタブル・トラストについて】
・ノーフォーク・チャリタブル・トラストは独立した非政府組織で、経済発展への貢献を目的とし、主に英国内とＥＵ地域で活動を行っている。
・ノーフォーク・チャリタブル・トラストでは毎年テーマを決めて活動をしているが、２００８年は地方自治体と地域経済との関連性に着目し、「ノーフォーク・フェローシップ・プログラムツアー」で世界の６都市を対象に地方自治体の役割について現地で調査を実施した。

【ノーフォーク・フェローシップ・プログラムツアーについて】
・２００８年に当該ツアーを実施したころは、ちょうど景気後退の影響が出始めたころであった。
・現在の変化の速い環境では、活力を保ち変化に対応できることが地域経済にとって重要である。この困難な時代にあっては、かつてないほど地域経済の効率的な運営、支援が必要となっている。この状況で地方自治体は地域経済や地域社会の安定化のため効果的な施策を実施する必要がある。
・地域経済の活性化のために重要な要素は何かという問題意識を持ち、３つの要素を抽出した。この３つの要素とは、①公的部門（地方自治体等）、②民間商業部門（企業等）、③地域社会部門（ＮＧＯ、住民グループなど）である。
・３つの要素のバランスが取れていれば、地域経済の持続的な成長が見込まれる。
・これら３つの要素のうちのいずれが弱いか、あるいはバランスが取れているか、という観点から世界の６都市で調査を実施した。
・グダンスク市（ポーランド）は中世の街並みが残る歴史ある都市で、造船業が中心産業である。地域経済に最も影響力を持っているのは地方自治体で、国外からのビジネスを積極的に呼び込んでいる。また外国企業からの投資も多く、民間商業部門も力強い。一方で共産主義体制崩壊後の地域社会部門は弱く、この部門への投資が持続的な成長への鍵になるだろう。また他都市につながる交通網の整備も課題となっている。
・ポートランド市（アメリカ）は穀物、材木を搬出する港として栄えた都市である。今回調査を実施した都市の中では３要素のバランスが最も良く、実際に地域経済も好調である。近隣住民の集会やネットワークが発達しており、地域社会部門が最も力強い。住民と地方自治体が政策について議論する場も機能している。また地方自治体の規制によってスプロール化が妨げられ、秩序ある開発が行われている。一方で大企業の進出を快く思わないこの地域の風潮もあり、民間商業部門はやや力強さに欠けている。
・クリアカン市（メキシコ）は農業が中心の都市だが、麻薬取引のルートとなっており治安対策が大きな課題である。３要素のバランスとしては民間商業部門の影響力が突出している。市長は３年しか勤められないルールで、市長とともに市の職員も一般職レベルまで大幅に入れ替わるため、公的部門は政策を継続的に実施できない。地域住民の地域経済への関与もほとんどない状態である。
・コインバトール市（インド）は繊維産業が中心の都市である。地域のＮＧＯのネットワークが発達しており、地域社会部門が強い影響力を持っている。これらのＮＧＯ団体は地域の特性をよく理解しており、地域経済にとって良い影響を及ぼしている。一方で地方自治体は地域経済のためのサービスをほとんど提供できていない。
・ハイフォン市（ベトナム）は中央政府からの統制が強いが、都市として成功し始めている。現時点では中央政府、地方自治体の影響力が非常に強いが、自由な市場経済も取り入れ始めている。住民の起業精神も旺盛で、現時点では弱い地域社会部門が今後改善される可能性もある。
・四日市市（日本）では化学工業が主要な産業で、地方自治体のリーダーシップで公害を克服し、工業都市として発展を遂げた。民間商業部門も力強いが、地方自治体を始めとする公的部門も地域経済発展の原動力となっている。また今後の更なる発展のための革新戦略に焦点が当てられている。地域社会部門で多くの団体が活発に活動しているというわけではないが、文化的に個人主義が強くないこともあり、地域社会には一定のまとまりがある。

【ノーフォーク・フェローシップ・プログラムツアーで得た成果】
・以上の調査から学んだ英国の地方自治体で実践すべきことは次の５点である。
①経済全体を見渡すこと
②地方自治体が介入すべき適切な時期を知ること
③地域の特性を重視すること
④革新と創造が生まれる土壌を培うこと
⑤地方自治体は、民間商業部門と地域社会部門、そして自らの三者をつなぐまとめ　　役として機能すること

・「①経済全体を見渡すこと」の具体的な内容は以下のとおり。
（１）３つの各部門は全て重要であり、それぞれが果たすべき役割があることを認識すること。
（２）地域によって３つの部門の最適なバランスは異なるので地域の特性を反映すること。この点ではポートランド市と四日市市を高く評価している。

・「②地方自治体が介入すべき適切な時期を知ること」の具体的な内容は以下のとおり。
（１）あまりにも介入しないのも介入しすぎるのも良い政策とは言えないと認識すること。
（２）経済発展は理想主義で解決できるものではなく、現実への対応によって達成されるものであると認識すること。
（３）自由な市場とは無計画を意味するのではないと認識すること。
（４）また、地方自治体が介入の度合いを決定する際には３つの原則がある。第一に経済発展自体は最終目的ではないこと、第二に経済成長の恩恵を広く共有するために介入すること、第三に一つのセクターが全ての技術・知識を持っているわけではない、ということである。

・「③地域の特性を重視すること」の具体的な内容は以下のとおり。
（１）地方自治体が地域の特性をよく理解すること。
（２）地域の特性は競争上有利に働くこともあると認識すること。
（３）地域の特性を反映することで地域開発への住民の共感を得やすい。
（４）投資にはなぜその地域を選んだかという理由が必要だが、特定の地域への投資に偏りがちであることも認識する必要がある。
（５）地域の特性を理解することは、その地域の強みを理解することにつながる。
（６）地域の特性を理解した上で、地方自治体が中心となって様々な業界、関係者を巻き込むことにより、地域経済にとってより大きな役割を果たすことができる。

・「④革新と創造が生まれる土壌を培うこと」の具体的な内容は以下のとおり。
（１）景気後退時期はリスクを取るべき時期で、「創造的破壊」の機会と認識すること。
（２）アジア経済の興隆・技術革新・高齢化社会など、世界経済の枠組みが変化していることを認識すること。コインバトール市では社会の認識・行動など社会的な変革が求められており、四日市市では研究機関等による産業の変革が求められ、ポートランド市では税金・補助金などの公共部門の変革が求められている。

・「⑤地方自治体は、民間商業部門と地域社会部門、そして自らの三者をつなぐまとめ役として機能すること」に関しては市長のリーダーシップは非常に重要である。地方自治体に求められることは以下のとおり。
（１）地方自治体は過度の干渉を避けつつも、他機関の仲介役として機能すること。
（２）グダンスク市では地方自治体同士の連携
（３）四日市市では地域の産業界との協働
（４）ポートランド市では行動に結び付ける地域住民の力の活用
（５）クリアカン市では地域経済政策の継続性
・英国においては政府が地方自治体の役割を見直しているところだが、地方自治体の資金の７５％は政府から与えられることもあり、現時点では地域経済にとっての地方自治体の役割・権限は小さいのが現状である。

【結び】
・地域内での製品・サービスの生産、また製品等の地域内外での取引は、目下の景気後退の防波堤として重要である。
・グローバル化の波による影響は世界中どこでも似通っていると思われるが、その中での成功のカギは、各地域がそれぞれの特徴を生かした成果を生み出せるかどうかにかかっている。
・経済・産業振興のための政策は、地域の特性に合わせたものが最善であり、この観点からも地方自治体の果たすべき役割は地域経済にとって非常に重要である。

（以上）
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   <title>スピーカーシリーズ「分権改革と地方議会の活性化・日本とスウェーデンの場合」</title>
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   <published>2009-05-19T17:16:02Z</published>
   <updated>2009-07-28T13:36:41Z</updated>
   
   <summary>1.テーマ 　「分権改革と地方議会の活性化・日本とスウェーデンの場合」 2.日時...</summary>
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      <![CDATA[1.テーマ
　「分権改革と地方議会の活性化・日本とスウェーデンの場合」

2.日時及び会場
平成２１（２００９）年５月２０日（水）　１４時００分～１５時３０分（質疑を含む）
　　（財）自治体国際化協会ロンドン事務所会議室

3.講師
 ケンブリッジ大学博士課程在籍　土野　賢　様

<a href="http://www.jlgc.org.uk/gyomu_mt/May%2020th%20speech%20japanese.pdf">「ご講演記録はこちら」</a>
<a href="http://www.jlgc.org.uk/gyomu_mt/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%88%E8%AA%BF%E6%9F%BB%E7%B5%90%E6%9E%9C.pdf">「参考資料（アンケート調査結果）はこちら」</a>


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   <title>スピーカーズシリーズ 「地球温暖化問題について」</title>
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   <published>2009-04-21T16:00:42Z</published>
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   <summary>●テーマ：「地球温暖化問題について」 ●日時： ２００９年４月２２日（水）１４：...</summary>
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      ●テーマ：「地球温暖化問題について」
●日時： ２００９年４月２２日（水）１４：００～１５：３０
●講師： Chatham Houseフェロー（環境省派遣）鷺坂長美　様

      <![CDATA[ご講演要旨

【地球温暖化の影響】
・	1979年から2000年までの比較では、北極圏の氷の量はおよそ20％減少している。
・	グリーンランド、南極でも氷の融解が進んでおり、海面上昇に影響を与えている。南極の氷の融解が進むと海面が数メートル上昇するとの説もある。
・	アジア地域では海抜の低い沿岸部に人口や資産が集中しており、海面上昇の影響を受ける可能性が高い。特にツバルは海抜が低く、国民はいずれ自分の国がなくなるという認識を持っているくらいである。
・	地球温暖化は、巨大ハリケーンの発生、マラリアなど感染症に罹るおそれのある地域の拡大、干ばつによる農作物への被害なども引き起こしている。
・	地球温暖化の原因とされる二酸化炭素の濃度は、産業革命以後、急上昇を続けている。このため将来の気温についても最大で6.4℃上昇するとの予測がある。
・	二酸化炭素などの温室効果ガス濃度を安定させるためには、排出量を、今後自然吸収量と同程度まで減らすことが必要である。
・	地球温暖化の科学的な分析については、気候変動に関する最新の科学的知見の評価を任務とするＩＰＣＣという国連の組織が存在する。政策に中立であり、特定の政策の提案は行わないという立場を取っている。
・	気温の上昇が２～３℃を超えると被害が甚大になると言われているが、例えばＥＵは気温上昇２℃までで安定化を図る目標を設定している。世界全体でも、カテゴリーⅠ（産業革命からの気温上昇2.0～2.4℃）の範囲に抑えることを目指すという認識ができつつある。
・	将来の二酸化炭素濃度をより低いレベルで安定させるためには、排出量のピーク時期を早め、2050年までに大幅な排出削減が必要である。

【国際交渉（１）気候変動枠組条約と京都議定書】
・	大気中の温室効果ガス濃度の安定化を目的とする「気候変動枠組条約」は1992年に採択され、1994年に発効した。
・	「気候変動枠組条約」の目的の達成に向けて、2005年に発効した「京都議定書」では国別排出総量に法的拘束力のある削減目標を課した。ただしアメリカは批准せず。
・	京都議定書では1990年のレベルを基準とし、2008年から2012年で日本は6％の削減、ＥＵは全体で8％の削減をするという目標が課された。一方で途上国については数値目標などの義務は導入されなかった。
・	京都議定書では、国際的に協調して目標を達成するための仕組みも導入された。例えばＣＤＭ（クリーン開発メカニズム）は、先進国が途上国で排出量削減プロジェクトを実施し、削減分を当該先進国の達成数値として計上できるという仕組みである。

【国際交渉（２）次期枠組み交渉】
・	世界全体の二酸化炭素排出量のうち、京都議定書による削減義務を負っている国からの排出量は30％に過ぎない。最大の排出国アメリカ（21.4％）は議定書を批准しておらず、排出量第2位の中国（18.8％）は削減義務を負っていないためである。
・	京都議定書の約束期間（2008年から2012年）以後の次期枠組み交渉の課題として、米国や中国、インドの参加、特に途上国が参加するインセンティブが挙げられる。排出削減だけでなく、気候変動への適応や途上国への資金供与も重要な課題である。
・	次期枠組みに関する日本からの提案としては、安部総理のときに「美しい星５０」という提言で、2050年までに二酸化炭素の排出量を半減させる目標を提示した。
・	日本の提案には、途上国に対しては経済の発展段階により分類し、主要途上国に対しては主要セクター及び経済全体の効率目標を拘束力のある目標として設定、その他の国については数値目標による拘束は行わない、という途上国が受け入れやすいように柔軟性を持たせた提案も含まれている。
・	2008年のＧ８北海道洞爺湖サミットでの合意事項は、長期目標として、2050年までに世界全体の排出量を少なくとも50％削減するとの目標を、気候変動枠組条約の全締約国と共有し、同条件の下での交渉において検討し採択することを求める、というものであった。また、中期目標として、Ｇ８各国が自らの指導的役割を認識し、排出量の絶対的削減を達成するため、野心的な中期の国別総量目標を実施することが合意された。
・	次期枠組み交渉における日本の立ち位置としては、アメリカとＥＵをつなぐ役割、先進国とアジア諸国をつなぐ役割が期待される。日本は2008年のＧ８議長国を務め、また公害を克服し経済成長を遂げた経験と高い環境技術力は世界にアピールできる。
・	温室効果ガスの削減については、先進国側は、主要途上国は何らかの義務を負うべきと主張している。途上国側はまずは先進国が野心的な中長期の目標を約束すべきと主張している。また主要途上国は、途上国のグループ分けに反対している。
・	ＣＯＰ１４・ＣＯＰ/ＭＯＰ４での結論として、途上国のグループ分けは提案の一つとして議長とりまとめペーパーに盛り込まれた。その他に先進国の削減目標の設定、割り当てについて今後検討を要する事項の確認がなされた。また途上国への技術移転促進のために技術ニーズ評価を迅速に実施することが確認され、また新規の資金メカニズムに関する各種提案が議長とりまとめペーパーに盛り込まれた。
・	次期枠組みのキーワードは計測可能、報告可能、検証可能の三点である。
・	京都メカニズムにおけるＣＤＭ（クリーン開発メカニズム）の課題としては、プロジェクトがアジア太平洋（特に中国）と中南米に偏っているのが現状である。
・	先進国は緩和（排出削減、吸収源の強化）に関心が強く、途上国は適応（水防対策など）に関心が強いという見解の違いが生じている。

【国際交渉（３）国際的な動向】
・	オバマ新大統領の環境問題に対する姿勢は積極的だが、数値目標は保守的と指摘されている。
・	ＥＵでは2005年から排出量取引制度が導入されており、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドでも導入を決定又は検討中となっている。
・	日本、アメリカ、ＥＵなどが中期、長期の目標数値を掲げており、日本の中期目標については環境省がパブリックコメントを募った上で2009年中に発表される。

【国内対策】
・	2007年度の日本の排出量は基準年比8.7％（速報値）上回っており、京都議定書の6％削減約束の達成には、14.3％の排出削減が必要である。
・	二酸化炭素排出量に関しては、産業部門、運輸部門、業務その他（商業・サービス・事業所など）の順に排出量が多い。（2006年度）
・	産業部門では自主行動計画の推進・強化、エネルギー管理の徹底などによって排出量削減が図られている。
・	運輸部門では自動車・道路交通対策、物流の効率化などによって、また業務その他部門では建築物・設備・機器等の省ＣＯ2化（トップランナー基準による機器の効率向上など）、エネルギー管理の徹底などによって排出量削減が図られている。
・	家庭部門においては、住宅・設備・機器等の省ＣＯ2化、国民運動の展開（「チーム・マイナス６％」、「私のチャレンジ宣言」など）によって削減が図られている。
・	京都議定書の目標達成のために、再生可能エネルギーの利用や省エネ機器の利用による排出量の削減と並行して、森林の再生など温室効果ガス吸収源対策も実施されている。
・	現在、排出量取引国内統合市場が検討されている。経団連の自主行動計画への反映などを通じて京都議定書目標達成に貢献することが期待されている。
・	英国の国内対策としては、2008年に気候変動法が可決され削減目標などが定められた。排出権取引制度に関してはＥＵで2005年から導入されている。
・	英国では電気、ガス、石炭を対象に気候変動税が課されているが、政府と協定を結んだ事業者が目標を達成した場合は税額の80％が免除される。
・	英国ではエネルギー消費に占める再生可能エネルギーの割合を2020年に15％とする目標を掲げている。さらに2008年からは国内外の技術開発への資金援助をしており、また2008年からエネルギー供給事業者に義務を課すなど家庭部門でも排出量の削減に努めている。

【低炭素社会に向けて】
・	福田ビジョン（低炭素社会・日本をめざして）では、低炭素社会への転換、2050年までに世界全体で排出量を半減する目標、10～20年で世界全体の排出量のピークアウトという目標、が掲げられた。
・	このためには、①革新技術の開発と先進技術の普及（途上国支援多国間基金など）、②国全体を低炭素化へ動かしていく仕組み（排出量取引など）、③地方の活躍（エネルギー、食料の地産地消など）、④国民主役の低炭素化（サマータイム導入など）の取り組みが必要である。
・	低炭素社会のイメージとしては、太陽光等のエネルギーの導入が進展した社会、水素の利用が大幅に進展した社会、二酸化炭素を排出しないエネルギー源の利用が進んだ社会、省エネの効率が徹底化された社会、というものである。
・	低炭素社会の実現のためには、基本理念、イメージ、実現のための戦略を策定し、これらを世界に発信し、国際的に連携することが不可欠である。
・	参考資料として、脱温暖化2050研究プロジェクトでは日本を対象に、2050年に想定されるサービス需要を満足しながら主要な温室効果ガスであるCO2を70％削減する低炭素社会（活力社会、ゆとり社会の２つのシナリオ）の姿を提示している。
（以上）
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   <title>「日英ローカルリンク会議」を開催</title>
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   <summary>2009年3月10日に在英国日本国大使館で、初の「日英ローカルリンク会議」を開催...</summary>
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      2009年3月10日に在英国日本国大使館で、初の「日英ローカルリンク会議」を開催しました。
      <![CDATA[この会議は、日本と英国の自治体で行われている交流の現状を報告し、意見交換をすることによって今後の自治体レベルでの交流を活性化することを目的として開催したものです。英国側からは13の自治体及び関連団体、日本側からは6の関連機関から日英交流の担当者が出席しました。
会議では、過去の交流の反省点や、今後の交流に対する期待などに関して活発に意見交換が行われました。当事務所からは、英国内のJTEAAとも連携して今後の交流を進めていくよう提言を行いました。

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   <title>オーランド･沖縄交流セミナーについて打合せを実施</title>
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      9月上旬に開催されるオーランド・沖縄交流セミナーの打合わせ及び会場視察のため、共催のオーランド平和研究所を訪問しました。
      セミナーは2日間に渡るセッションを予定しており、その中でオーランドと日本側からそれぞれ6名のスピーカーによる発表と意見交換を予定しております。
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   <title>LGAにて次回開催の日英交流セミナーについて打合せを実施</title>
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      当事務所は、来年度設立２０周年を迎えます。そこで２００９年度開催の日英交流セミナーにおいては、２０周年記念も兼ねたセミナーを開催する予定で、今回はその共催機関となるLGAにてセミナーの具体的内容についての打合せを行いました。
      また今後LGAとのさらなる連携強化を目指した具体的取組についても話し合いました。
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   <title>スピーカーシリーズ「社会におけるセキュリティ日英比較」</title>
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   <summary>●日時　２００９年２月２３日（月）１４：００〓１５：３０ ●講師　セコムPLC　...</summary>
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      ●日時　２００９年２月２３日（月）１４：００～１５：３０
●講師　セコムPLC　Managing Director　竹澤稔様
●会場　（財）自治体国際化協会ロンドン事務所会議室
      <![CDATA[<strong>ご講演要旨</strong>

<strong>【英国におけるセキュリティ事情】</strong>
・英国の人口あたりの犯罪数は日本の５～６倍。
・英国のセキュリティ対策の歴史は長く、アメリカとともに世界で最も進んでいる国の一つ。
・CCTVは、世界に設置されている約４３００万台のうち、一割が英国に設置されていると言われ、ロンドンを１日散歩すると３００回はCCTVに撮影されることになる。一方で、CCTVによる犯罪の検挙率はストリート犯罪の約３％に止まり、警察も些細な事件ではCCTVを確認することはしないため、犯罪抑止効果が必ずしも大きいとはいえない。

<strong>【日英のセキュリティ会社の違い：英国モデル】</strong>
・日英のセキュリティ会社の大きな違いは、英国のセキュリティ会社が防犯機器を販売する“防犯機器販売設置業者”であるのに対し、日本のセキュリティ会社は“防犯サービス提供者”であることである。
・英国では、街中で防犯装置が鳴りっぱなしという光景をよく目にするが、防犯機器を販売した後、セキュリティ会社の役割は限定的であり、アラームが鳴ったらコールセンターから顧客と警察に連絡するだけで、自ら現場に駆けつけることはしない。
・防犯機器自体の性能等について規制する多くの機関が存在するものの、セキュリティ会社をサービス提供者としては捕らえていない。
・セキュリティ会社による十分なチェックなしに警察に通報されるため、誤報は９０％に及び、市民の血税が誤報に費やされていることが社会問題化している。
・警察側もこのような事態を防ぐため、同一物件に対し年間３回の誤報があったらそれ以上出動しない、警察への通報には２種類以上の警報機の作動を条件とするなど、通報ルールを厳格化している。
・この英国モデルの背景には、１８８０年に初の防犯アラームが発明されて以来、商品としての防犯アラームが早い時期から市民に実用されてきたという歴史的背景による。
・警察が防犯アラームに対応して出動するようになり、防犯機器の販売者、防犯機器を規制する様々な機関、そして防犯機器に対応して出動する警察の構造が固定化されてしまった。しかし、１９８９年には誤報の数はピークの１２０万件にのぼり、警察はもはや全てのアラームには対応できないという状況となったわけである。

<strong>【日英のセキュリティ会社の違い：日本（セコム）モデル】</strong>
・一方、日本の警備会社においては、アラーム機器は販売ではなくレンタルされ、現場確認された実犯罪のみが警察通報されるため、誤報によって警察が振り回されるということが少ない。
・“防犯機器の販売”を主とする英国モデルに比べ、“安全サービスを提供”する日本モデル（セコムモデル）は、台湾や韓国などでは標準モデルとなっている。
・日本モデルが日本及び他のアジア諸国で定着するようになったのは、まさしくセコムがこの形態でセキュリティ・サービスを始めたからである。
・セコムは、１９６２年日本初のセキュリティ会社としてパトロール・サービスを開始し、１９６４年の東京オリンピックによる警備需要、１９６５年にセコムをモデルとしたドラマ「ザ・ガードマン」が放映されたことにより、急成長をとげた。人的資源のみによる警備から、よりシームレスな警備を目指し、防犯装置・ネットワーク・人間の機動力の融合による機械警備体制への転換を図った。
・各都道府県にコントロールセンターを配置し、クオリティ・サービス・プロバイダーとしての事業モデルを確立した。
・契約件数は国内外合わせて１８０万件（国内１２０万件、海外６０万件）、海外においても１１カ国において事業を展開している。
・現在では、自社のネットワークを活かし、セキュリティ・サービスの他、メディカル、保険、地理情報、防災、老人ホーム、データ・センター、PFI刑務所などのサービスも提供している。

<strong>【英国でのクオリティ・サービスの提供】</strong>
・セコムPLCの英国進出は、１９９１年のCarroll Security社の買収に始まる。厳しい経営状況が続く中、２００１年より日本から社長を派遣。
・サービスレベルの低さが当たり前とされる英国市場で日本水準のクオリティ・サービスを提供すれば成功するのではという発想から、２００３年から事業改革プラン“QSP programme ”を開始。英国モデルに基づく機器販売設置会社から脱却し、日本モデルである質の高いサービス提供会社への転換を図った。
・英国内に２５の事業所があり、約６００名の社員を抱えるが、日本本社から派遣された社員は社長（Managing Director）１人のみである。
・このような状況のもと、いかにしてクオリティ・サービス・プロバイダーとしての企業理念を社員に植え付け、企業文化を転換するかに力点を置いてきた。
・社内での表彰制度や、優良なケース・スタディの社内報による共有、日本のサービス現場を学ぶための集中研修プログラム（ジャパン・スタディー・ツアー）の開催等、社員教育を着実に行ってきた。
・顧客のクレームに責任を持って対応することで自社のファンを増やすチャンスに変え、現在では、大規模な民間小売業者のみならず、国やNHSなどのパブリックセクター、さらにヒースロー空港（ターミナル５）やセント・パンクラスなど英国の玄関においてロンドン警視庁からの大型受注も受けている。
・ロンドン警視庁からのMetropolitan Police Award for False Alarm Reductionの受賞など、多くの機関からの表彰も受け、クオリティー・ブランドの確立と、企業文化の変革を着実に進めている。
・今後は、英国セキュリティ業界における相対的優位に満足するのではなく、サービスレベルのさらなる向上を目指して絶対的優位を確立することを目標としている。

（以上）

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   <title>スピーカーシリーズ「持続可能な観光を用いた地域再生」</title>
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   <published>2009-01-27T16:37:11Z</published>
   <updated>2009-02-10T16:43:47Z</updated>
   
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      ●日時　２００９年１月２８日　１４：００～１５：３０
●講師　Dr. Jane Lutz, INLOGOV University of Birmingham
●会場　（財）自治体国際化協会ロンドン事務所会議室
      <![CDATA[<strong>ご講演要旨</strong>
・私はバーミンガム大学において観光をテーマに研究・講義を行っている。今まで、政府や自治体による観光政策や、文化・スポーツ・観光を利用した地域再生などについて調査してきた。今回は、英国の「持続可能な観光」（sustainable tourism）についての状況について説明したいと思う。

<strong>【英国における観光の現状】</strong>
・2007年の観光関連による支出の合計額は863億ポンド、そのうち海外からの訪問者の支出は約160億ポンド、一方国内居住者の観光によっても676億ポンドの支出があった。
・雇用面では、国内全体で20万人以上が観光関連業で働いており、直接観光業に従事している人数は、英国全体の被雇用者の約5％に当たる約14万人である。この割合は地域によっても差があり、スコットランドでは9.2％が観光関連業に従事している。
・最近は、従来の「観光」を意味する‘tourism’ではなく、訪問者全てを視野に入れた‘visitor　 economy’という言葉が用いられるようになっている。これは、単純に観光のみを目的とした訪問だけでなく、ビジネスの出張などによる訪問客の誘致や、VFR（visiting families and relatives）と呼ばれる親類や友人への訪問も大きなマーケットとなるためである。特にVFRについては、英国内の旅行の3割がVFRに該当するという調査結果がある。

<strong>【英国の政府や自治体の役割】</strong>
・国レベルでは「文化・メディア・スポーツ省」が観光関連の政策を決定している。他にも国内の交通インフラの整備、土地利用計画の策定、消費者保護、安全の確保などが観光に関わってくる政策となる。
・広域レベルでは、主にRDA（Regional Development Agency：地域開発公社）、RTB（Regional Tourist Board：地域観光委員会）などが、地域の経済政策として観光の推進に関わっている。
・地方自治体レベルとしては、観光政策に対する法定の責任はないが、経済活性化のカギとして観光振興に取り組んでいる。具体的には、観光関連団体のパートナーシップ主導やマーケティングなど。
・また、近隣自治体が寄り集まって組織したDMO(Destination Management Organisation)と呼ばれる団体も観光振興に取り組んでいる。主な活動としては、その地域に対する観光イメージの喚起など。ただし目に見える形での成果を上げることが難しいため、納税者への説明義務を果たすことが困難でありがちである。

<strong>【「持続可能な観光」とは】</strong>
・観光業が地元に与える影響は、経済的なものから始まり、文化的、環境的、社会的な影響など様々なものがある。「持続可能な観光」を目指す場合、こうした全てのことを考慮に入れる必要がある。
・持続可能性を考えた場合、ただ単に観光を促進するだけでなく、自治体において独自の景観、環境に関する規制を設定するなど、観光に関する制限を行うことが必要になることもある。
・環境面を重視した持続可能な観光においては、カナダ、ニュージーランドの両国は環境基準を設定するなど世界的に見て非常に進んでいる。
・観光の発展は、それ自体を目的とするのではなく、地域経済を振興させる上でのプロセスの一つとして考えるべきである。
・・自治体は長期的な展望を持って、一貫性のある目標を設定する必要がある。また、自然環境、街並み、土地の雰囲気、住民など、全ての環境資源を尊重すべきである。

<strong>【英国での「持続可能な観光」】</strong>
・英国では2004年の7月に、文化・メディア・スポーツ省が発行した観光政策に関する報告書‘Tomorrow’s Tourism Today’において、観光振興による「賢い成長」がキーワードとなっている。
・2004年から2005年にかけて、英国内の自治体から優良事例を実践している自治体を選出する「ビーコン・カウンシル」事業のテーマの一つとして「持続可能な観光」が取り上げられた。その結果、地元団体とのパートナーシップを強化して観光振興政策に取り組むグリニッジ市、自然環境への影響を最小限に留めようとする取り組みを行うニュー・フォレスト市、また観光地としては一般的でなくても、ビジネス客などをターゲットとしてマーケティングを行っているバーミンガム市など、様々な取団体が受賞している。
・民間の優良団体を表彰するプログラムを実施することにより、優良事例の普及を行っている自治体も多い。
・最後になるが、「持続可能な観光」を目指す上で政府や自治体などにとって最も重要な役割は、長期的な視点を持って観光の振興と、それが地域、社会、環境等に与える影響のバランスを取る政策を立案することである。


<strong>【質疑】</strong>
・（観光の過開発に伴う具体的な悪影響にはどのようなものが考えられるか）観光客の数を増やそうとするあまり、従業員のスキル等のサービスの質が低下してしまうといった問題が起きがちである。また、観光に従事する季節労働者が増えすぎたため、地元経済に悪影響を及ぼしているケースもある。「持続可能な観光」を目指すためには、年間を通じた観光客の誘致を考慮すべきである。
・（過開発とならないよう、地域において観光客が受け入れ可能なキャパシティを超えないことが重要と思われるが、それを計ることは困難ではないだろうか）ご指摘の通り、それは非常に重要かつ難しい問題である。自治体としては地域住民と話し合いの場を設け、住民の意見を聞き、コミュニティと一丸となった観光振興が必要となるだろう。
・（英国にはコミュニティが主導する観光振興に対する助成金の制度があるだろうか）スポーツや文化的イベントを開催する際に、地域開発公社が助成金を支払っている場合がある。
・（2012年のロンドンオリンピックの影響にはどのようなものが考えられるか）様々な影響が考えられるため、列挙することは難しい。しかし、オリンピックを開催するにあたって、交通インフラの整備が進むことは間違いない。単にスポーツを観戦するだけでなく、文化的にも良い影響を残せるようにすべきである。　
・（観光資源がない場所で、観光を成功させるポイントにはどのようなものがあるか）例えばバーミンガム市のように従来からの観光地ではない都市でも、ビジネス客をターゲットとして素晴らしいマーケティングを行っている。また、フェスティバルを開催して、観光客の増加を図っている自治体もある。リーダーシップと想像力が最も重要となるだろう。
・（一度しか訪問しないビジターとリピーターと、どちらをターゲットとしているのか）バランスを取ることが重要である。そのためにも、調査を行って状況を分析する必要がある。
・（ロンドンにおけるビッグベンなど、日本においてはシンボルになる観光スポットがないが）インターネット等で簡単に情報が入手できる現在では、必ずしもシンボルとなる物が必要になるわけではないと思う。バックパッカーなどの口コミでビジターが増えることも大いに考えられる。

（以上）

<img alt="090128.jpg" src="http://www.jlgc.org.uk/gyomu_mt/090128.jpg" width="300" height="190" />


（注）この記録は、Jane Lutz氏が自治体国際化協会ロンドン事務所において英語にて行った講演の内容について、同事務所職員が概要を日本語にて記録したものである。]]>
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   <title>スピーカーシリーズ「英国紙、わたしの読み方」</title>
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   <published>2008-12-05T18:17:53Z</published>
   <updated>2008-12-05T18:25:42Z</updated>
   
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      ●日時　２００８年１２月３日　１４：１０～１５：３０
●講師　株式会社　時事通信社　ロンドン支局長　櫻井渉様
●会場　（財）自治体国際化協会ロンドン事務所会議室

      <![CDATA[<strong>ご講演要旨</strong>

・私は、現在のロンドンでの業務はまだ１年４ヶ月であるが、１０年前にも一度ロンドンで仕事をしていたことがあり、通算すると５年と６ヶ月になる。
・そのため、ブレア政権の時代をロンドンで見ていないが、こちらの英国紙を見ていて日頃感じていることなどをお話したい。

<strong>【記者会見】</strong>
・ロンドンの外国人記者協会に加盟し、そこを経由して来る記者会見案内から選んで出席している。
・ブラウン首相の記者会見は月一回行われる。約１５０人集まる記者のうち３０名ほどがくじ引きで選ばれた外国人記者である。私も４～５回当たって行った。日本人記者で積極的に質問している人もいる。
・イングランド銀行のインフレ四季報とキング総裁の記者会見は、内容が市場に影響するため、「缶詰め（Lock-in）」方式で、会見の４５分前に資料が配布され、会見開始と同時に送信が解禁となる。１００人ほど集まる。

<strong>【記者会見以外での情報収集】</strong>
・私の一応の独自ダネの例としては、（グレアム・）フライ駐日英国大使（当時）の勇退、そして住友商事の銅取引損失などがある。
・（２００８年６月の）フライ大使退官の件は、ロンドンへ一時帰国した本人がぽつりと漏らした一言から。後任が（ディビッド・）ウォレン氏であることも含め、新聞が報じる３日前に日本の編集局へ記事送稿した。
・住友商事の件は１２年ほど前になる。発表の前から、ＦＴ（フィナンシャル・タイムズ）がちらっと書いた関連記事を目にとめ、周辺情報を調べ確信を持ち、東京へ打電した。その記事は新聞社・テレビ局向けは、損失金額が不透明などの理由からかボツにされてしまったが、銀行・企業向けには配信された。直後に住友商事が銅の国際取引で１８億ドル（最終的には２６億ドル）の損失を出したと発表した。もう少しつっこんで取材していれば、と今でも反省している。

<strong>【注目する各紙論説委員、記者など】</strong>
・タイムズ紙のアナトール・カレツキー（Anatole Kaletsky）論説委員：
英国、欧州の経済、金融関係。ずばり切り込み、しかも分かりやすい。かつてのブラックウェンズデーや今般の景気減速にあたり、一般の悲観的な見方とは一線を画した、ポンド安をよしとする明快な理論を展開している。もとフィナンシャルタイムズの東欧特派員であり、ロシア経済にも強い。
・フィナンシャルタイムズ紙のマーチン・ウルフ（Martin Wolff）：
英国の経済、金融関係。分かりにくいのが難点だが、立場は鮮明。私がパーティーで会ったイングランド銀行の元局長も、ウルフの２％利下げ提言に関心を示していた。その後イングランド銀行は１．５％の大幅利下げを実施した。
・Ｇ７などの内幕記事：
日本のマスコミの内幕記事は、日本政府の背景説明をもとにしたものが中心である。英国紙の書く内容は日本のものとまた違っておりおもしろい。２００８年１０月のＧ７会議とユーロ圏首脳会議の合意に至るまでの経緯で、欧州共通の景気対策の押しつけに反対するドイツが、いくつかの選択肢の中から各国が選択できることを保証する「道具箱（ツールボックス）」という表現のもと最終的に合意したこと、ドイツに政策を受け入れさせ資金を出させたいフランスや、ユーロ圏の外から言いたいことを言っているイギリス、などの様子が分かる。
・デーリー・メール紙のコラムニストのピーター・オボーン（Peter Oborne）：
政治。土曜日に政治コラム記事を書いている。立場がはっきりしており、わかりやすい。
・デーリー・テレグラフ紙のアンブローズ・エバンズプリチャード（Ambrose Evans-Pritchard）編集委員：
欧州、ロシア・東欧の金融問題。東欧諸国の混乱がユーロ圏内部での連鎖反応を起こすことを懸念。ユーロ導入反対派の論客。また、ハンガリーやラトビアの住宅所有者が日本円建てで住宅ローンを調達していたが円の急騰で債務額が膨らんだことから、日本の「キャリートレード（金利の低い通貨で資金調達し、金利の高い通貨で運用して利ざやを稼ぐ手法）」が逆転した場合のことを誰も警告していなかったことも批判している。


<strong>【その他キャスター等】</strong>
・ＢＢＣ日曜日のニュース番組キャスターのアンドルー・マー（Andrew Marr）：
あらゆるテーマについて、簡明な解説に定評がある。もとインデペンデントの編集長。時事通信社のセミナーの講師として呼んだこともあるが、今は売れっ子で、講演料が１０倍になっているかもしれない。
・ＢＢＣのロバート・ペストン（Robert Peston）編集委員：
英国金融業に関する特ダネ記者である。今年始めに出た著書「Who runs Britain?」は、最近ペーパーバックでまた出版された。ノーザン・ロックの２月の国有化決定や、ＨＢＯＳ買収など、ＢＢＣのやる大きな特ダネのニュースは全部この人である。
・デーリー・メールのリチャード・ケイ（Richard Kay）：
王室関係記事。今では独立した模様だが、コラムは持っている。ダイアナ妃が生前最後に会い、相談したジャーナリストである。今も社交欄にさりげなく特ダネを。
・タイムズの土曜日の、ヒューゴ・リフキンド（Hugo Rifkind）のコラム記事「My Week」：
面白おかしく書かれた、有名人のニセ日記。今年春掲載のブッシュの日記（大統領は次々訪れる３人の訪問者の区別がつかず、会談で、ありえないミスを連発する。）は傑作。


<strong>【ブラウン政権とマンデルソン】</strong>
・最近のブラウン政権は、マンデルソン中心に動き始めたのかもしれない。
・マンデルソンは（旧）ブレア派で、ブラウンはずっと毛嫌いしていた。しかしデーリー・メール紙でピーター・オボーン氏は「ブラウン氏は彼を入閣させるしかない」と論じていたと記憶している。
・ギリシャのコルフ島での豪華ヨット接待疑惑は、マンデルソンがブラウン内閣へ復帰したのをきっかけに各紙で騒がれ始めた。影の財務相オズボーンはマスコミ操作でマンデルソンに完敗。保守党人気のかげりを助長した。
・２００億ポンドの景気政策に伴う赤字対策のため、所得税の最高税率を引き上げることから「オールドレーバーへの逆戻り」との批判あり。
・１１月２９日付ガーディアンの単独インタビューでは、ブラウン首相を持ち上げている。
・ガーディアンの故ヒューゴ・ヤング氏はマンデルソンのスポークスマンのような役割を果たしていた。ブラウン批判発言など。
・１２月１日付イブニング・スタンダードなどは欧州委員会のバローゾ委員長が「英国がユーロ導入していたら事態はもっとよくなったと語った英国の有力人物もいる」と述べたと報じ、マンデルソンでは？と報じた。しかしブラウン政権ではユーロ導入はないのではないか。
・昨年秋の総選挙繰上げ騒動では、ブラウン首相は総選挙実施報告のため女王の日程調整を依頼したという説のほか、当時、女王の日程が取れなかったはずだ、という説もある。
・現在、ブラウン首相とマンデルソンはまさに二人三脚である。
・総選挙は保守党との差を逆転したとき、しかも景気回復の目途が立ったときのはず。そして昨年秋の騒動を繰り返さないよう、次はブラウン首相は情報管理を徹底するだろう。


<strong>【その他】</strong>
・国内通信社
国内通信社（ＰＡ）は、あまり知られていないがニュース配信大手である。首相官邸からの連絡もＰＡを通じて、という場合がある。
・夏枯れ記事
議会もなく記事の少ない７月８月は穴埋め記事が多い。マデリンちゃん事件や、ミリバンドのブラウン「不支持」、ダーリングの「６０年間で最大の金融危機発言」など、根拠も意味もあまりあると思えない記事が頻発する。１９９７年８月に亡くなったダイアナ妃もパパラッチに追われ事故死。夏枯れの犠牲者だと思う。


<strong>【質疑】</strong>
・（要注意の記者など）目先のことばかり見て、ダメな人は淘汰される。また、優れた記者は、状況、現状認識により必要な方向転換もする。ガーディアンのある女性論説委員の記事は、少し怪しい。
・（英国紙の記事の量が多いことについて）土曜日は１００頁を超えている。多くの記者を抱えていること、また、記事がロンドンのことに集中していることなどが原因だと思う。
・（マンデルソンの情報操作について）ギリシャの接待について、オズボーンがマスコミリークでマンデルソンに挑戦したことに激怒し、マンデルソンはロスチャイルド家の御曹司を使って投書させた。彼はそういう人物も動かせる人。彼はなぜそんなにすごいのか。ＥＵのアルミ関税疑惑もあいまいになった。アルミ事業で共通の利害があるのでは。
・（日本に関する報道の内容について）たしかに、英国人教師の殺人事件やイルカのことなど、後ろ向きのニュースが多い。グリーンピースなどが強く、定着している。ただ、土曜日の特集などで、日本の優れた工業製品の紹介などがある。タイムズは皇室離婚説など、本当の特ダネではない、週刊誌レベルの仕立て上げの記事があるので要注意。日本の経済はデーリー・テレグラフがけっこう良い。特ダネに強い
（以上）

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   <title>平成20年度日英交流セミナーを開催</title>
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   <published>2008-11-18T10:33:12Z</published>
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   <summary>　11月18日（火）、ダービシャー・マトロックにあるダービシャー・カウンティーカ...</summary>
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         <category term="日英交流セミナー" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
   
   
   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.jlgc.org.uk/gyomu_mt/">
      　11月18日（火）、ダービシャー・マトロックにあるダービシャー・カウンティーカウンシルを会場に、「激変する経済環境下におけるパートナーシップを通じた持続可能な地域再生」をテーマにした日英交流セミナーを開催しました。
      当事務所の藤島所長を含めた6人の講演は約70名もの参加を得たものとなり、また講演ごとに活発な質疑応答も行われ、非常に充実したセミナーとなりました。現在講演録等を作成中ですので、完成し次第改めて本ウェブサイト上で公開させていただきます。
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   <title>スピーカーシリーズ「効率化に向けた取り組み」</title>
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   <published>2008-10-28T10:28:50Z</published>
   <updated>2008-11-06T11:10:05Z</updated>
   
   <summary>●テーマ：「効率化に向けた取り組み」（The Drive for the Eff...</summary>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.jlgc.org.uk/gyomu_mt/">
      ●テーマ：「効率化に向けた取り組み」（The Drive for the Efficiency）
●日時：２００８年１０月２８日　１４：００～１５：３０
●講師：Dr.Peter Watt, INLOGOV University of Birmingham


      <![CDATA[<strong>ご講演要旨</strong>

<strong>【プライベートセクターとパブリックセクターの各生産工程における業績測定の違い】</strong>
・ラジオの製作会社の工程を例にすると、Input(労働力や資源の投入)、Output(ラジオ)。Outcomes（ラジオの視聴経験）という３つの工程が存在する。プライベートセクターにおいては、この事例では、Outcome（成果）は、買い手によるラジオから得られる視聴経験である。この視聴経験の価値そのものを知ることはできないが、ラジオの価格や販売数量というOutputにより、その価値を見積もることが可能である。また、プライベートセクターにおけるProductivity（生産性）は、Input（資源投入） とOutput（産出）のRatio（割合）により測定することができる。
・一方、パブリックセクターにおいては、Outputは必ずしも必須ではない。例えば、自治体が道路の補修を行う場合、補修に必要な費用を測定しても、補修した道路の箇所数を常に把握しているとは限らない。プライベートセクターにおいては、販売数量の記録が必須であるのとは異なり、必ずしもOutputの記録は必要ではないからである。一方で、Outcome（住民にどのような影響を与えたか）を知ることができないのはプライベートセクターと同様である。なお、近年ではパブリックセクターにおいてもOutputに関する情報を収集するようになってきた。

<strong>【パブリックセクターにおける３E】</strong>
・昔はEconomy(経済性)が重視されていたが、近年は、Efficiency（効率）、さらには最終目的であるEffectiveness（効果）が重視されるようになってきた。Efficiencyとは、物事をうまく行っているかに関するものであり、Effectivenessとは、適切な物事を行っているかに関するものである。例えば、落とした玄関の鍵を探す際に、遠くの暗い場所に落としたことが分かっているにも関わらず、明かりの灯った場所を探すのは効率的ではないであろう。このように、従来は、非効率であるにも関わらず容易な手法を選んでいたが、最近では、実施が困難であっても効果的な手法（上記の例で、遠くの暗い場所を探すこと）を選択する方向へとシフトしている。

<strong>【パブリックセクターにおける業績の向上】</strong>
・中央政府は、地方における業績向上の手法として、各自治体に対し統一的なベンチマーキングを行ってきた。これにより、自身の自治体がどこに位置するのかが分かり、また他の自治体の状態を把握することができる。ベストバリューにおいて、政府は、ベンチマークの手法を用いて、Worstであると評価された自治体に対しては５年以内にBestとなるよう指示してきた。Bestの状態は、Production Frontierとも呼ばれ、それより上位にはまだ誰も達していない状態である。これを超えるには、技術革新が必要である。政府は、地方自治体に対し、これまで年間2.5％の効率化を求めていたところ、CSR2007 において年間３％の効率化を求めている。これを達成するためには、自治体は、今後もっと生産性の高い、「新たな仕事のやり方」を見つけなければならない。

<strong>【パブリックサービスにおける生産性向上を考える際の問題】</strong>
・ある自治体における複数のサービスに関するコストと業績の相関図を事例にすると、
非常に高いコストであるにも関わらず業績が良くない事業として、図書館サービスが挙げられた。（これは全ての図書館に大規模な無料インターネットサービスを導入したことによるものである。）しかしながら、この事業は、政治的に決定された当該自治体の方針であることから、たとえ業績に比してコストが過大であるとしても、政策を変更する予定はないとのことであった。
・Baumol’s diseaseとは、サービス業のような労働集約型産業においては、生産性を向上させることは困難であるという問題である。生産性は、コンピュータの生産などモノに関してはその向上を図ることができる。しかし、モノではない場合には事情が異なる。例えば、シェークスピアの演劇には、毎回、長時間にわたる公演と多数の俳優の出演が必要であり、ここで効率性を問うことができるであろうか。これと、パブリックセクターにおける生産性の向上が難しいのとは同様である。例えば、社会福祉のカウンセリングにおいて、生産性を向上させることができるだろうか。例えば５人の話を一度にカウンセリングすることで生産性を5倍にすることができたとはいえない。あるいは、病院において生産性の向上を図る場合、１人あたりの診療時間を従来よりも短縮したとして、顧客の側では、モノを買う場合には支払いをしない、買わないという選択が可能であるのに対し、病院の場合にはそれが不可能である。ここで、Outcomeに注目し、患者から、病院における自らの経験のフィードバックを収集することにより、見せかけの効率性の向上から患者を守ることが可能である。このように、パブリックセクターにおいては、労働集約型産業であるがゆえに効率性の向上を図ることは難しい。

<strong>【政府の効率化に向けた政策について】</strong>
・政府は、地方自治体に対し、年間３％の効率化を求めている。また効率化による削減は、cash-releasing（現金化）できるものでなければならない。同じ生産価値を得るために、投入するコストを少なくしなければならない。これは、国の業績指標（National Indicator）の1つでもある。新たな業績管理の枠組みにより、過去に国が地方に対して課していた業績指標は1200であったが、現行制度では198にまで減少した。
・納税者と政府は、Principal（依頼人）とAgent（代理人）の関係にある。納税者は、中央政府に税金の多くを支払うことから、お金の支払いに見合った業績の達成を中央政府に期待する。しかしながら、実際には、中央政府に支払われた税金は各省庁に配分され、その後地方自治体に配分され、最終的には自治体の道路清掃などフロントサービスへと配分される。これはPrincipal－Agentの関係が連鎖した状態である。このような状態で納税者を満足させるために、政府は、納められた税金がどのように使われているのかを十分に説明することが必要となる。このため、CSR2007において、政府は達成すべき５つの目的を定め、その達成状況を有権者に報告することとしている。そして、政府は、資金の配分先である各省庁や自治体に対し、自らの目的の達成に向け、細かい業績目標を課している。各省庁に対しては30のPublic Service Agreement（ＰＳＡ）を課すとともに、地方自治体に対しては198のNational Indicator（業績指標）を課している。

<strong>【Regional Improvement and Efficiency Partnerships(RIEPs)】</strong>
・従来のRegional Centre of excellenceとImprovement Networkが合併したもので、イングランドの9つの地域に存在する。RIEPsには、総額1億9500万ポンドが配分されているが、これは自治体の予算全体のわずか0.13％である。この資金は、自治体の改善や効率化を支援するためのコンサルティングやアドバイスを委託することなどに使用される。

<strong>【Comprehensive Area Assessment（包括的地域評価;CAA）について】</strong>
・従来のCPA（Comprehensive Performance Assessment）では、自治体における業績評価と住民の認識との間にギャップが存在していた。そこで、各自治体を個々に評価する手法から、地域を全体として評価する手法であるCAAにシフトすることとした。CAAにおいては、カウンティの中のすべての組織を総合して地域としての評価を行う。これにより、地域内の組織間において協力してより効率的な手法を採用するモチベーションとなることが期待されている。

<strong>【質疑応答】</strong>
○パブリックセクターにおいて、Outputを測定できるものにはどんな分野があるか。
・例えば、何回の講義を受講したか、については数値化することが可能であるように、あらゆる分野においてOutputを測定することは可能である。しかし、プライベートセクターが、モノの売り上げによりその価値を図ることが可能であるのとは異なり、これによってどんな価値が得られたかを明確にすることは困難である。
一方で、費用と効果を分析する手法として頻繁に用いられているものに、医療分野におけるQALY（Quality Adjusted Life Years）という評価手法がある。社会福祉分野においても、同様の評価手法がある。一方で、こういった手法は、ときには、良い結果をもたらすにも関わらず、コストに見合ったものでないとして却下されるということもあり、議論の余地のあるところである。また、別の事例を紹介すると、腎臓に関するある治療薬を、それにより多くの人が救われる可能性があるにも関わらず、NHSが治療効果が価格に見合ったものでないとして提供を拒んだことがあり、これに対し、患者から多くの不満が寄せられたことが最近の新聞で話題になった。

○ある地域内において、ある行政分野には十分な予算があるため、サービス向上に向けた十分な対策が可能で高業績を上げる一方、別の行政分野はその逆で、予算が不十分であるために、優先度が高い事項でさえ満足に実施できないため、業績が悪い場合があるだろう。すると、業績評価を正しく行うためには予算配分が公平であることも重要だと思うが、誰が地域のパートナーシップへの予算配分割合を決めるのか？
・多くの資金は、中央政府が、地域の優先事項と状況をふまえ、地方自治体と保健当局に対して配分する。しかしながら、中央政府には十分な情報がないために、ある自治体には十分な予算が割り当てられ低い優先事項にも配分される一方、別の自治体にはその逆に、高い優先事項にさえ配分できないといった問題が生じる。中央政府においては、地域内での横の調整は行わない。しかし、地域内において、LAAで定めた優先事項の優先度合いに応じて資金の横の調整を図るよう交渉することは可能である。また、個々の自治体ではなく、地域に割り当てられる、使途の定められていないPooled　Budgetも存在する。これは、団体のトップが机上で議論してその使途を定めるものである。しかし、これは、地方自治体の支出のうちのごくわずかに過ぎない。また、自分に割り当てられた資金を他に譲ることはないだろうと述べる人もいる。

○それぞれの団体への配分が政府で決定された後にも、例えば、保健当局から地方自治体へ資金を移すなど、中央の許可なく地方のレベルで、資金をある団体から別の団体へ調整することは可能なのか？
・可能である。ＬＡＡに定めた地域の優先事項によって、その調整を正当化することができる。また、Joint Postといって、社会ケアと保健を兼任する幹部職のポストを設置し、（社会ケアを担当する）地方自治体と保健当局が給料を折半するといった事例もある。

○なぜ政府はそれほどまでにパートナーシップを推進するのか。
・英国のパブリックセクターでは、複数の組織による共同（Joining up）はあまり行われていなかったが、政府は、近年地域におけるパートナーシップを非常に重視するようになってきた。例えば、親戚が亡くなった場合、最近までは、非常の多くの部署でそれぞれ手続きをする必要があり、すべての手続きを1箇所で済ませられるような制度が望まれてきた。一方、プライベートセクターにおいては、例えばレストランで食事を注文した際に、顧客に対し各食材店でそれぞれの素材を購入したうえで調理するということは非効率であることから行われない。食材の調達も含めすべてのプロセスをレストランで行うことにより効率化を図っている。パブリックセクターでも同じように効率化が図ることが可能である。しかし、パブリックセクターにおいては、無料で食事を提供する場合もあり、予算の制約から効率化を図ることがこのように問題となることがある。

○地域における業績や効率化を向上させるためのインセンティブを働かせるための報奨制度はあるのか？
・ＬＡＡで定めた優先事項の業績が優れている場合、非常に少額であるが資金を上乗せする制度があり、政府はこれを増額したいと考えている。一方でこの制度には限界がある。たとえば、業績を向上させた自治体はさらなる資金が得られる一方、業績の良くない自治体は、資金の割り当てが少なくなる。このように報奨要素が大きくなれば、サービスを向上させたいところにお金が割り当てられず、不公平なものとなる可能性がある。

○CSR2007の期間中に目標の達成が困難な地域において、結果として政府が定めた目標が達成できなかった場合、それは当該自治体における失敗であるだけではなく、国の政策の失敗でもあると考えられるが、この場合、国はどのように対応するのか？
・目標が達成できない自治体に対し、国はEngagementと呼ぶ介入を行う。しかしながら、これには問題もある。たとえば、クリーニングを依頼したが、その結果が期待に沿うものでないため受託者に不満を述べた場合に、それなら委託者自らやるべきだ、言われたら困るであろう。政府と自治体の関係においても同様の問題がある。過去に、政府が業績の良くない自治体に対し介入した際に、当該自治体から、国が自らその業務を実施すればいいのではないかと反論した事例もあった。
一方で、自治体の管轄地域に問題があれば、当該自治体における業績向上能力に影響を及ぼすことがある。そこで、監査委員会は、自治体の出発点はそれぞれ異なることから、その出発点からどれだけ業績を向上させたかを重視するようになってきた。しかしこの測定手法は一層困難なものであろう。
（以上）

（注）この記録は、Peter Watt氏が自治体国際化協会ロンドン事務所において英語にて行った講演の内容について、同事務所職員が概要を日本語にて記録したものである。

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