ウィークリートピック / まちづくり・住宅
2010年06月29日
オズボーン財務大臣は、新建設プロジェクト支援のためニンビー*(Nimby)に現金を提供
地域で行われる論争の種になる事業(空港、風力発電所や原子力発電所等)に対し、地域住民の支持を得るため、大臣たちは現金わいろを提供しようとしている。
ジョージ・オズボーン財務大臣は昨日、主要なインフラや住宅建設計画への支持を得るため、「金銭的なインセンティブ」をそれらの地域に提供したいと語った。すなわち、政府は、論争を呼んでいる開発事業に対してゴーサインが得られた場合、6年間分のカウンシル・タックスと同額のお金をコミュニティに提供することを検討しているとのことだ。
*ニンビー(Nimby, not in my back yard)
自分の居住地域にゴミ処理施設や原子力発電所などが建設されることに反対する人
*参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」について 29.6.2010
2010年04月29日
住宅計画の権限が地方自治体に戻されることで住宅建設戸数が減少(世論調査によって権限委譲に及ぼす「自分さえよければいい」という考え方の問題点が明らかに)
保守党及び自由民主党系の地方議会議員の大多数が、自分の住む自治体におけるさらなる住宅建設に反対している。このことがイングランドの地方議員を対象として今年初旬に実施された調査で明らかになった。
保守党と自由民主党はともに、住宅建設と都市計画に係る権限を地方自治体に再び戻したいと主張している。
現行では、重要な都市計画、特に地区(area)における必要新築戸数の決定に関する権限は、選挙で選ばれていない地域(region)計画機関によって、地域(region)レベルで保持されている。しかしながら、ほとんどの保守党及び自由民主党系の地方議員たちは、計画権限を地方公共団体に再委譲するという所属政党の政策を支持しているものの、彼らの多くは自分の自治体についてはこれ以上の住宅はいらないという見通しを持っている。そのため、住宅建設については、「NIMBY(not in my back yard)(自分の裏庭には御免被る)」という利己的な考え方による脅威にさらされているといえる。
労働党系の多くの地方議員は、自分の自治体では住宅がさらに必要だと考えており、しかも住宅計画権限は自治体に再委譲されるべきであると考えている。しかしながら、現在の労働党の国家政策では、住宅建設戸数の目標値は、地域(region)レベルで決定するとしている。
*参照MJ 29.4.2010, front page
2010年02月15日
コミュニティ・インフラ税の導入
2010年2月15日月曜日、ジョン・ヒーリー住宅・都市計画大臣は、地方自治体が、経済成長のための資金を確保し、地域の将来的な成功の基盤となる新しい課税方式について発表した。
このコミュニティ・インフラ税とは、図書館や公園、レジャーセンターはもちろんのこと、新しく建設する学校、病院、道路や交通網といった公共のインフラ整備を支援するため、新たに建設プロジェクトを計画し着工する開発業者から、資金を徴収する権限を地方自治体に与えるものである。
この新しいシステムにおいて開発業者は、プロジェクトを計画する段階で、地域コミュニティを支援するために必要な貢献を行わなければならないようになり、必要となる新しい地域サービスに対して、公平な分担金を支払うことが確実になるだろう。
今日議会で発表された規制により、地方自治体が新しい権限の使用を選択することで、潜在的には年間7億ポンドの追加資金が得られることとなる。
*参照 http://www.communities.gov.uk/news/corporate/1469645
2009年11月27日
財務省が公営住宅要求の増大に応える
公営住宅の建設に対する要求が政府の予想を遥かに上回ったことにより、財務省は来月発表予定のspending review(支出見直し)において追加予算を発表する。
約90の地方自治体が3500戸の建築を検討しており、また49の地方自治体は夏に2200戸の建築許可を得ている。これに対し、コミュニティ・地方自治省は僅か1200戸分の予算しか計上していなかった。
*参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」について 23.11.2009(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=5956022)
2009年11月13日
労働党のマニフェストに有名百貨店John Lewis方式の公共サービスを盛り込む
病院、学校、レジャー施設や住宅施設で、職員や利用者は、投票で賛成が得られれば、自分たちでその施設を管理できるようになる。
このJohn Lewis型共同経営方式が、労働党の総選挙用マニフェストでの急進的な中心政策となりそうだ。
*参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」について 12.11.2009(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=5612435)
2009年10月09日
ロンドン市長が高層ビル建設不許可命令を覆した
タワー・ハムレッツ区は東ロンドンで最も高い高層ビルの建設計画を不許可としていたが、ロンドンのボリス・ジョンソン市長がそれを覆し、その建築計画を認めた。
*参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」について 09.10.2009
2009年10月02日
インフラストラクチャー計画委員会
2009年9月30日にインフラストラクチャー計画委員会が業務を開始した。
同委員会は、国家規模のインフラ整備や地方自治体が実施する大規模インフラ整備を請け負った開発業者を対象に、実施計画に関する助言を行う。同委員会は、国家的大規模事業の計画作成過程を効率化するために、「2008年計画法(Planning Act 2008)」で導入が決定されていた。
*参照 http://www.communities.gov.uk/news/corporate/1347776
2009年09月11日
公営住宅計画が復活
本日、過去約20年間で最大の公営住宅計画が開始されたことに伴い、2,000以上の家族が新しい家を手にすることになる。
建設工事は年末までに開始し、宿泊施設を整えつつ、12ヶ月以内に終了する予定である。この2億5,000万ポンドの計画には、政府からの1億2,700万ポンドの支出が含まれている。
*参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」について 09.09.2009(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=3806741)
2009年09月04日
画期的な公共支出の調整方法として賞賛されたTotal Place 計画
Financial Times紙は、地方自治体協議会(LGA)主導のTotal Place 計画の可能性について一面で取り上げた。
この計画は、地域で公共支出を調整することで巨額の財政貯蓄を生み出すことを目的としている。この計画は、簡単で魅力的であるので、この計画に関わるほとんどの人が大きな影響を受けると考えるであろうとBirmingham県 とCumbria 県が述べたことがFT紙で伝えられている。
*参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」について 03.09.2009(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=3709454)
2009年08月21日
放置された高層住宅は火災の危険性がある
イギリスの何百もの高層ビルは防火設備が不適切であると、Camberwellで6人が亡くなった火事の後専門家がコメントした。
現在新築の高層ビルは、集中管理された煙探知機と非常ランプを備える必要があるが、古いビルにこれらを装備するようよう地方自治体に強制することはできず、多くは中央政府からの助成金がないため実行されていない。
*参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」について 17.08.2009(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=3198305)
2009年08月14日
地方の特定地域で共有形態の住宅の売却を制限
8月12日、イアン・オースチン住宅担当相は、住宅不足に直面している地方の特定地域で、一般市民が購入できる安価な住宅を確保するために規制を設けると発表した。
現在、住宅協会との共有である住宅(購入者が住宅の所有権の一部を購入し、所有権の残りの部分について住宅協会に家賃を支払う)については、購入者が取得可能な所有権の割合に上限を設けることや住宅協会が買い戻し権を留保することで、将来の住宅購入者にも住宅協会との共有の形態が保たれることとなる。これにより、一般の住宅市場から住宅全体を購入しなければならない場合に比べて、初めて住宅を所有する際の経済面での敷居が低くなる。安価な住宅が確実により多く供給されるよう、政府はCommunity Land Trusts(CLT:コミュニティー土地トラスト)を今後も支援していく予定である。CLTは地域の発展のために土地や住宅を所有し管理している民間団体であり、その主な業務はCLTが提供する土地への住宅の建築、その住宅の部分所有や賃貸である。CLTの果たす役割については、都市でも地方でも数多くの試験的地域で実証されており、政府はより一層CLTを支援し、このアプローチを進めようとしている。
*参照 http://www.communities.gov.uk/news/corporate/1310437
2009年08月07日
地域に関する協議事項を発表
8月6日、ロジー・ウィンタートン地方自治担当大臣は、新しい地域戦略に関する協議事項を発表した。
今後はこの地域戦略が、現在の(各地域開発公社によって策定されている)地域経済戦略や、(2010年4月に廃止される地域審議会によって策定されている)地域空間計画に取って代わる予定である。(現在国会審議の最終段階にある)地域民主主義・経済開発・建設法案(The Local Democracy, Economic Development and Construction Bill)が、この新しい包括的な戦略を規定する。これらの戦略は、今後RDA(地域開発公社)と協働することとされており、これから設置される「地方自治体リーダー委員会」を通して、地方自治体により策定される予定である。今回の協議で政府が発表した提案事項は次のとおりである。いくつか例を挙げると、
・地域戦略を整備する政策綱領の草案
・地域戦略策定の過程で誰に協議するか、またどのような戦略内容を盛り込むかに関する法律の草案
・地方自治体リーダー委員会の設置に関するガイドラインの草案
これらの提案は、政府が2007年7月に発表したイングランド8地域における経済開発、地域開発の見直し作業の結果報告書や、それに続く協議や報告書に依るものである。地域審議会の廃止やマンチェスター、リーズの2つの都市圏の設立もこの過程の一部である。
2009年07月31日
住宅建設にさらなる政府の資金を投入
ジョン・ヒーリー住宅担当大臣は、全国で停滞していた公営住宅建設のために9億2500万ポンドの政府資金を投入すると発表した。
政府の「キックスタート(促進)スキーム」では、(全国で2万2400戸を建設する目標を掲げているが)まずは引き伸ばされていた270戸の公営住宅が、資金を受けることになっている。また8千戸以上は、安価な住宅(市場価格で同種の住宅を購入、賃貸するよりは安い)として割り当てる予定であり、またこの建設計画では、最大2万人の雇用を創出できるものと期待されている。住宅開発会社には、5年以内にローンを返済すべき厳しい期限があり、また民間住宅開発会社よりも多くの住宅協会が、この(住宅コニュニティ局により調整されている)スキームから利益を得ることになるだろう。ショートリストに掲載されている計画の大部分は、ノースウエスト地区で建設を54件予定しているもので、一方ウエスト・ミッドランド地区同様イースト・ミッドランド地区においても32件、35件とそれぞれ建設計画に入っている。
*The MJ 30.07.2009 p.4
2009年07月03日
住宅
6月29日と30日の両日、政府は、イングランド地方で建設、運営されている住宅のあり方について変更すると発表した。
29日には、住宅建設に対して15億ポンドを投じることが発表された。30日には、ジョン・ヒーリー住宅大臣は、LGA総会で、公営住宅からの家賃収入を再配分する現行の制度は、廃止されるだろうと伝えた。地方自治体は、必要に応じて公営住宅を建設し運営するために、家賃収入を確保し、使用できるようになるべきである。一方で、大臣は、次の総選挙前に国会で必要な法案を通過させることは大変難しいことを認めた。
2009年05月29日
セント・オールバンズ市が地域空間戦略をめぐって最高裁で勝利(裁判が住宅計画の見直しを指示)
セント・オールバンズ市は、5千戸以上の新しい住宅建築に反対していた訴訟で、最高裁において勝利した。
この5千戸以上の住宅を建築するという計画は、イングランド東部の地域空間戦略によって設定されていた。セント・オールバンズ市は、同地域内で数多くの住宅を建築することによって、セント・オールバンズとロンドンを区別しているグリーンベルトを崩壊させ、都市のスプロール現象を生み出すことになると主張した。最高裁は、この見解に同意し、この地域での住宅計画を見直し、イングランド東部の地域空間戦略の一部であるこの計画を変更するよう政府(コミュニティ・地方自治省)に命じた。しかし地域空間戦略の他の計画については、影響を受けないと見込まれている。
*参照The MJ 28.05.2009 P.3, LGC 28.05.2009 P.3
2009年02月27日
開発負担金からの地方自治体の収入が激減
不動産開発業者が工事の中断や計画の再交渉をしているため、開発業者から地方自治体に支払われる負担金が60億ポンド減少する見込みである。
コンサルタント企業のEC Harrisによると、開発負担金として地方自治体が受け取り、安価な住宅の建設やインフラ整備のために費やされる収入が約3分の2減少する見込みである。地方自治体協議会は「住宅市場の低迷によって、地方自治体は一様に収入の減少に見舞われており、地方自治体の財政状況に大きな負担を強いている」と述べている。
※参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=283252)より
24.2.09 (http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=1641650)
2009年02月13日
100万戸の住宅が空き家のまま放置されている
2月11日に発表された統計によると、景気後退の影響を受け、イギリス全体で空き家の数が初めて100万戸に達する見込みである。
政府の報道担当官は「空き家の取り扱いに関する地方自治体の権限を強化した」と述べている。
※参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=283252)より
10.2.09(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=1565097)
2009年02月05日
地方自治体が独自の住宅ローンを提供
コミュニティ・地方自治省と財務省との合意により地方自治体による低利の住宅ローン提供が可能となった。
リバプール市はすでに独自の住宅ローン提供を始めており、ロンドンのランベス区もこの動きを前向きに捉えている。ただ、自治体は単独でこれを実施するよりもむしろ、金融機関や他の自治体との協働を選択しそうである。
2009年01月30日
政府の自治体に対するキャッピング政策と公営住宅の賃値上げの矛盾
政府は、いくつかの地方自治体に対してカウンシル・タックスの引き上げ率を抑制(キャッピング)するよう警告する一方で、6%(現在のインフレ率の約2倍)もの公営住宅賃料の値上げに関する指針を地方自治体に対して示した。
このような大幅な賃上げは、多くの居住者を苦しめることとなる。公営住宅に係る政府から地方自治体に対する補助金額は、このガイドラインの賃料引き上げを前提に減額されているため、地方自治体が賃上げを行わない場合は、財源不足を他の方法で埋め合わせる必要が生じ、地方自治体の財政を逼迫させる。
※参照 29.1.2009 MJ
ブラウン首相が新たに数千戸の公営住宅建設を要請
ゴードン・ブラウン首相は、建設事業者を救うとともに景気に弾みがつくよう自治体が支援するよう強く要求し、1月29日、この数十年で最大規模の公営住宅建設プログラムを要請した。
同日夜、地方自治体協議会は、提案されている変更は、社会で最も弱い立場にある人々や差し押さえをされている人々向けの公営住宅を自治体がもっと建設するインセンティブとなるだろうと述べた。
http://www.guardian.co.uk/society/2009/jan/30/council-construction-homes
2009年01月16日
ヒースロー空港の拡張を承認
政府筋によると、ヒースロー空港の第3滑走路を建設する計画が1月15日に承認される見込みである。
政府は、環境団体や主要政党の国会議員らの懸念をよそに、拡張計画を公表する予定である。この計画には、ロンドン、バーミンガム、ヒースロー空港を結ぶ新しい高速鉄道の建設計画も含まれる見込みである。
※参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=283252)より
15.1.09 (http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=1485728)
2008年11月14日
2008年度住宅・都市計画実現補助金(Housing and Planning Delivery Grant)の最終的な配分額を発表
コミュニティ・地方自治省は、地方自治体向け補助金「住宅・都市計画実現補助金(Housing and Planning Delivery Grant)」の2008年会計年度分につき、今年7月に発表した仮の配分額を上回る、合計1億100万ポンドの最終的な各自治体への配分額を発表した。
この補助金は、自治体が新規に住宅を建設する際の計画の過程で金銭的な負担が増加していることに応じるためのものであり、自治体は、新規住宅建設に適切な土地を特定するため、そしてニーズの把握に向け地域の住宅市場を評価するため、調査を外注することが可能となる見込みである。
各自治体への配分に関し、大臣の認可が下りればすぐに自治体は補助金を得ることができる見込みである。なお、この補助金を得るためには、自治体は事業の進捗状況を示さなければならない。
http://www.communities.gov.uk/statements/corporate/housingplanninggrant
公営住宅に一生住むことは困難に
公営住宅の入居待ち解消に向けた政府の計画によれば、公営住宅に住んでいる人々は、もはや、公営住宅に一生居住する資格を保持することはできなくなる見込みである。
この計画では、新たな入居者は、一定の入居期間を契約で決められ、また、公営住宅に入居するには、熱心に就職活動をしていることが要件となる見込みである。タイムズ紙が報じるところによると、地方自治体協議会が実施した調査では、63の地方自治体で、住民の10人に1人以上が公営住宅入居の順番待ちリストに名を連ねている。
地方自治体協議会環境部会のポール・ベティソン議長は次のように述べている。「経済が好調だった時期でさえ、公営住宅提供者としての地方自治体への要望は高まる一方であった。金融危機に見舞われている現在、さらに何千人もの住民が、一生住むことのできる公営住宅を地方自治体に期待するだろう。この国の一部の地域では、この制度にきしみが生じている」
※参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=283252)より
10.11.08 (http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=1192020)
2008年10月10日
持続可能なコミュニティ法により地方自治体からの提案を募集
持続可能なコミュニティ法に従い、ヘイゼル・ブリアーズ・コミュニティ・地方自治相は、地方自治体が地域コミュニティの持続可能性を高めるためにどんな対策を取りたいと考えているのかを提案するように地方自治体に対して公式に求めた。
たとえば、沿岸地域を侵食から保護することや、地域のパブの閉鎖の回避、地域送電線網の設置を容易にすることなど、こういった措置がとられることが見込まれる分野に対して、既に提案が提出されはじめている。
※参照 9.10.2008 LGC(Local Government Chronicle)
