ウィークリートピック
2008年12月19日
LGAは事務総長を停職処分
12月12日、地方自治体協議会(LGA)の事務総長であるポール・コーエン氏が停職処分となった。
LGAにおいては、アイスランドの銀行が破たんして以降、議長及び副議長の側と執行部との間に摩擦が生じていた。
議長及び副議長は、LGAグループの改革、つまり、「地方自治体雇用者協会(LGE)」、「改善・開発庁(IDeA)」「地方自治体規制調整機構(LACORS)」、「地方自治体リーダーシップセンター」、「パブリック・プライベート・パートナーシップス・プログラム(4ps)」の機能の地方自治体協議会(LGA)への統合に向けた改革の速度が遅いことについても不満を抱いていると考えられている。
ポール・コーエン氏がLGAに戻る見込みはなく、現在は、副事務総長のジョン・ランフォード氏が代理を務めている。LGAはまた、2人目の副事務総長を募集する手続きを進めている。新たな事務総長の募集は新年に開始されると予想されている。
この組織内部における対立は、LGAにとって最も悪い時期に起きたという見方がもっぱらである。
経済的危機が深刻化し、自治体の社会福祉サービスに関する批判が高まるなか、地方自治体は危機に立ち向かうための強力な発言力を必要としている。
マンチェスターは都市圏(City Region)計画を継続
グレーターマンチェスターの自治体のリーダーらは、コンジェスチョン・チャージ導入をめぐる住民投票での否決という結果にもかかわらず、引き続き財務省の計画のもとで進められている都市圏(City Region)を目指すことを主張している。
グレーターマンチェスターの自治体で構成されるグレーターマンチェスター自治体協議会(The Association of Greater Manchester Authorities)は昨夏に政府の各省庁との間で地域連携協定(Multi Area Agreement)の締結を行っている。しばらくはコンジェスチョン・チャージの導入をめぐって争った賛成・反対派の間に緊張が残るだろう。しかし、地元自治体の有力な政治家たちの一部は、交通関連のプロジェクトは地域連携協定の一部に過ぎず、都市圏を目指し共に活動を続けていくことに変わりはないと述べている。
※参照 18.12.2008 LGC(Local Government Chronicle)
英国は地域再生の「失われた10年(lost decade)」に直面
新たに創設された住宅・コミュニティ庁(Homes and Communities Agency)の事務総長は、もし、この経済情勢のために行き詰ったプロジェクトを推し進める対策が講じられないなら、英国は地域再生において「失われた10年(lost decade)」に直面することになる、と警告している。
同氏によれば、始動しかけたプロジェクトが、この金融収縮によって特に打撃を受けているとのことである。もし解決策が早急に見出せなければ、都市再生は今後10年以上にわたって、必要な速さで継続できないかもしれない。住宅需要はいまだあるが故に、新規住宅の目標を縮小しないことが重要である。
※参照 18.12.2008 The MJ
公安委員会のメンバーの直接公選が廃案に
政府は、公安委員会の一部のメンバーを住民による直接選挙により選出するとの案を廃棄すると発表した。
この計画は、地方議員や地方自治体協議会から強い反対を受けていたものである。
自治体の統治構造の変更を容易にするための協議文書が発表に
12月15日の月曜日、ヘーゼル・ブリアーズ コミュニティ・地方自治相は、自治体の統治構造の変更を容易にする、制度改革案に関する協議文書を発表した。
主な提案は、直接公選首長制度導入の是非を問う住民投票の実施に必要な署名について、要件を緩和し、現行は有権者の5%以上の署名が必要であるところを2%とすること、オンラインでの直接請願を可能とすること、住民投票の結果、否決された場合の次の住民投票までの期間を10年から4年へと短縮することである。
http://www.communities.gov.uk/news/corporate/1098577
不況の影響で公立学校への入学希望者が増加
地方自治体協議会の調査によれば、不況の影響で、もはや子どもを私立校に通わせ続ける余裕がなく、公立学校に切り替えようとする親が増えているとのことである。
10分の1の自治体で、現在子供を私立校に通わせている親から、公立の幼稚園や小学校、中等学校への入学を求める連絡があった。地方自治体協議会のマーガレット・イートン議長は、「この数字は、不況により全国の自治体が影響を受け、子どもの教育にも影響を及ぼす可能性があることを示している。親が住宅ローンを返済できず、家を失う恐れのある子どもたち、親が失業してしまった子どもたちが、必要な精神面のケアや教育面での支援を確実に受けることができるよう、自治体や学校は共に取り組んでいかなければならない。」と述べた。※参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=283252)より
19.12.08 (http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=1304903)
4分の3の自治体が予算を修正
12月15日に発表された地方自治体協議会の調査によれば、4分の3の自治体で、景気後退の影響により、高齢者ケアなどのサービスに支出するための収入が減少した。
これらの自治体では、予算を組み直さなければならず、83パーセントの自治体が手数料や使用料からの収入の落ち込みを報告している。
※参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=283252)より
15.12.08(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=1304903)
2008年12月12日
地方自治体が学校付近でのファスト・フード店の開店を禁止
ロンドン東部のウォルサム・フォレスト(Waltham Forest)区は、学校や公園から400メートル以内での新たなファスト・フード店の開業を禁止する最初の地方自治体となる見込みである。これは、子供の健康状態を改善するための取り組みの一環である。
同区リーダーのクライド・ロークス(Clyde Loakes)氏は「我々の区には既に数百ものファスト・フード店がある。一方では、子供の健康に関し大きな問題を抱えている」と述べている。また地方自治体協議会は、「人々がケバブを食べに行くことをやめさせようとしているのではない。これは、子供の健康に関する懸念への取り組みである。」
※参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=283252)より
9.12.08 (http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=1399713)
ロンドン・バーネット区が最小限のハブ機能としての自治体への再編を検討
バーネット区は、当該自治体全体に係る抜本的な機構改革に関する報告書を発表した。
このような改革を検討する背景には、その逼迫した財政状況がある。
バーネット区では、自治体から住民への直接的なサービス提供を大幅に縮小し、その代わりに委託を集中的に行い、他の公的・私的・ボランタリー団体とのパートナーシップによるサービス提供を行うことを考えている。
このようなアプローチを検討しているのは、バーネット区のみではない。エセックス県も、住民サービスの外部委託を増やすことを考えている。他の地方自治体も、部局全体を廃止したり幹部ポストを削減したりしており、地方自治体の活動がますます法定の義務的事項に限定されたものになっていく傾向を示している。このままいけば、図書館運営や文化活動、そしてレジャー施設の運営など、いわゆる不可欠ではないサービスの提供が将来自治体の手から完全に離れるということにもなる。
※参照 11.12.2008 LGC(Local Government Chronicle)
不況の深刻化に伴い、自治体で何百人もの解雇が行われている
景気後退が深刻化するに従い、全国の地方自治体で人員削減が発表されている。
人員削減の対象となるのは管理部門や総務部門が多い。
オックスフォード市でも、人員の削減が発表されたが、人数は示されなかった。同市では575万ポンドの財源不足が生じている。コヴェントリー市も同様の状況であり、1千3百万ポンドの財源不足があり、最大190名の削減を発表した。
より規模の小さい自治体であるスウィンドン市でも、最大50名の削減が行われる見込みである。
※参照 11.12.2008 The MJ
自治体に職場での駐車に対する課金を許可へ
政府によって提案されている新たな規則によれば、今後自治体は、職場の駐車場に車を駐車している人に対して「職場駐車料金(workplace parking levy)」を課すことができるようになる見込みである。
※参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=283252)より
12.12.08 (http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=1297139)
長生きする85歳以上の高齢者
国家統計局は、85歳以上の高齢者の人口が急速に増加しており、保健医療サービスや年金制度に負担をかけていると発表した。
※参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=283252)より
10.12.08(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=1290319)
2008年12月05日
地方自治体の児童福祉サービス
ロンドン・ハリンゲイ区の幼児虐待死亡事件の悲劇により、自治体、政治家、当該自治体の児童福祉サービス担当者らは批判を受けてきたが、教育基準局(OFSTED)に対しても、同区の児童福祉サービスを検査していた機関として批判がなされている。
エド・ボールズ児童・学校・家族相は、同区の管理体制に直接介入し、児童サービス部の部長の解雇を命じるとともに、児童保護サービス全般の見直しを行うと発表した。2003年のクリンビエ・レビューの発表を受け児童福祉サービスの再編が実施されたばかりであるが、その直後に2度目の大規模な見直しがなされることとなる。
地方自治体は、児童福祉サービスの制度に欠陥があることや多くの自治体で改善がなされなければならないことを認識しているが、児童保護サービスや担当者個人に関する過度の批判は良い人材の確保をさらに困難にするだろうと警告している。
法定の都市圏(city region)設立に向けた動き
法定の都市圏(city region)を設立するという政府の提案に対し、関係する大都市の各自治体は一様に歓迎の声をもって迎えている。
さらに政府は、来年春の2009年度予算案では、最低2か所の自治体を都市圏の試行地とする提案を示しており、現時点ではマンチェスターとティーズ・バレーの両自治体が積極的に試行地となる意思を表示している。
ジョン・ヒーリー地方自治担当閣外政大臣は、先だって、都市圏を構成する各自治体が準地域内での経済政策の方向性を決定するため、法定の経済繁栄委員会(Economic Prosperity Boards;EPB)を設置することを可能とする提案を明らかにしていた。コミュニティー・地方自治省のスポークスマンは「都市圏を設立するにあたって、EPBの設置は必ずしも必要ではない」としながらも、「EPBを設置した自治体に対しては、従来のMAA(Multi Area Agreement)よりも権限等の移譲枠を拡大する方向で調整を行っている」と述べた。
※参照 4.12.2008 LGC(Local Government Chronicle)
サービスの共同化で先駆的な取り組みを行うカウンティ
ケンブリッジシャー県とノーザンプトンシャー県は、バックオフィス業務の共同化の取り組みに、スラウ市を迎え入れることを検討している。
現在まで、サービスの共同化は、近隣の自治体間か、類似の自治体間、あるいは県とその地域内の市の間で行われるものと考えられていた。
この計画は、新たな連携の形態である。(県と市という)異なる性質の自治体同士が、地理的に離れた場所においてサービスの共同化を図る。本当に実施されるかどうかは現時点ではまだ分からない。サービスの共同化を図る業務分野は、人件費、オンラインでの支払い、調達、財務システム、そして人事に関するものである。
※参照 4.12.2008 The MJ
地域民主主義、経済発展及び建設法案
地域民主主義、経済発展及び建設法案(Local Democracy, Economic Development and Construction Bill)が12月3日のクィーンズ・スピーチで発表された。
これは、サブ・ナショナル・レビューに関する政府の最終的な回答であり、都市圏に法的な地位を与える提案が盛り込まれ、地方自治体には地域経済の状況を評価する義務が課されることになる。
http://www.communities.gov.uk/news/corporate/1088434
クィーンズ・スピーチで政府法案が発表に
12月3日のクィーンズ・スピーチで発表される政府法案は、働く親を対象とするフレックスタイム制の改革やラップダンスクラブ(実態はストリップクラブ)に対する営業規制等が盛り込まれる見込みだ。
※参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=283252)より
3.12.08 (http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=1268005)
自治体が銀行の設立を計画
エセックス県は、5千万ポンドの資金で自身の銀行設立を計画している。これは、民間銀行による地元企業への資金供給能力が低下したことによるものである。
※参照 地方自治体協議会(Local Government Association)の「News headlines」(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=283252)より
1.12.08(http://www.lga.gov.uk/lga/core/page.do?pageId=1262337)
