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文化予算の削減はチケット価格の上昇を加速し、失業者を生むと芸術委員会が発表

2011年04月30日 

政府の芸術文化予算の支出削減により、チケットの価格が20%上昇し、3000の職が失われると国立芸術委員会が発表した。
 同委員会は、2013年までにいかにして1億2500万ユーロの歳出削減を実現するかを検討するよう文化大臣ハルベ・ザイルストラに委託されており、既に7500万ユーロの削減を断行している。
【補助金】
 全体で、ヴィジュアルアートとオーケストラに対する補助は3分の1が、パフォーミングアート、美術館、図書館、映画に対する補助は25%がカットされることになっており、同委員会は、削減は余りにも厳しく、せめて2013年に7200万ユーロを目標としてもっとゆっくりと進めるべきだと提案している。
 委員会は、閉鎖に追い込まれる団体名を明らかにしてはいないが、多くが消滅あるいは合併させられるとみられている。特に、町あるいは都市ベースの劇場グループは、青年劇場とともに地域の運営団体に統合されるとみられている。「Volkskrant」紙によると、ネーデルランド・オペラの予算は2400万ユーロから1900万ユーロに削減され、トラベリングオペラとオペラ・ザウトの先行きは不透明であるという。
【付加価値税】
 政府は既に7月の新シーズン開始にあわせて、劇場チケットの税率を6%から19%に引き上げている。一方、映画、サーカス、スポーツイベントの税率は今も6%に据え置かれている。 昨年10月に発表された、芸術に対する歳出削減は、広く非難されている。ザイルストラ大臣はまた、1月に何が優れた芸術かを判断するのは専門家よりむしろ大衆であると発言し、厳しく批判された。

Dutch News 
http://www.dutchnews.nl/news/archives/2011/04/culture_cuts_will_boost_prices.php

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