カテゴリー別アーカイブ: 福祉・保健・医療

保険制度の電子カルテ導入がまた遅れる

2010年02月15日 

2005年から、医療制度におけるICチップ付きIDカードの導入が進められてきた。
しかし、技術的な問題や個人情報保護の観点から、全国規模の制度の導入が難航している。
もともと、電子カルテのような制度として計画され、ICチップを含むIDカードには医療データが保存され、許可を得た医療サービスのスタッフだけがそれにアクセスでき、基本データと保険データの確認ができるという構造であった。また、処方箋の発行と薬局による薬の配分も制度に入る予定であった。
健康保険機関はすでに1995年から電子データを含むカードを導入し、被保険者の基本的な個人情報と保険情報が記録されていた。医療機関にかかる時に、保険の状況を確認するために利用されていたが、本人の医療データや治療についての情報は登録されていなかった。
2006年秋から、ドイツの7つの地方において、ICチップを含む保険IDカードの導入が試験的に行われた。カードの試験的な運営には、被保険者6万3千人、11の病院、190人の医者と115の薬局が参加した。このカードには、被保険者の了解で医療データが記録され、処方箋の電子データ発行と薬の配分が可能となっていた。しかしながら、多くの場合、制度の運営には問題が発生し、医者、薬剤師そして患者にとって使いにくいと報告されていた。従って、この制度の全国的な導入には時期尚早との判断になった。もともと2009年末までに全国のICチップを含む保険証明書、電子カルテ、そして電子処方箋制度として利用できるカードの導入が予定されていたが、実現できなかった。
現在では、試験的な運営が続けられているが、2010年に入ってから、電子カルテと電子処方箋制度の導入がまた延期されることとなった。


ドイツで子供特別手当(Kinderbonus)が4月から給付される

2009年04月27日 

 ドイツ連邦政府は、1月に500億ユーロの第二の経済促進政策を決定した。この中には、子供を対象にする特別給付金が含まれた。
 この給付金は、子供一人当たりに100ユーロとなる。原則として、2009年に1ヶ月間以上の児童手当(Kindergeld)受給権を有する子供(0歳から18歳未満、学生の場合27歳未満まで)に対して、給付される。
 昨年に消費のための給付金が議論された時には、その金額はもっと高かったが、最終的には子供一人当たり100ユーロとなった。しかし、子供が多い家庭ほど、給付額が上がるということでもある。
 この政策を施行する法律は3月に有効となり、4月からは支給が開始された。支給は普通の児童手当と併せて自動的に行われるため、申請は必要ない。
 受ける側の両親は、貯金するという人もいるが、世論調査によれば、多くの人は子供が直接利益を受けるものに使うと答えている。

【出典】
http://www.arbeitsagentur.de/nn_26252/zentraler-Content/A09-Kindergeld/A091-steuerrechtliche-Leistungen/Allgemein/Kinderbonus.html

http://www.zeit.de/online/2009/17/kinderbonus-umfrage


ベルリン都市州は介護関連センターを各区内に設置することを決定

2009年01月19日 

ベルリンでは、すべての区に、介護を必要とする人とその家族に情報を提供し、必要なサービスへの橋渡しまたは提供を行う新しい「介護センター」を設立することが決定された。
記事本文はマンスリートピック12月分に掲載しております。
https://www.jlgc.org.uk/jp/information/index.html#monthly



世代間交流施設について

2008年03月03日 

・連邦政府の施策として、インタージェネレーション施設(Mehrgenerationenhaus)のプログラムが行われている。
・世代を超えた交流のできる施設、または世代がそれぞれ必要とするサービスの提供を目指しているもの。
・現在核家族が多く、違う世代と接する機会が減少している。高齢者が疎外されている。
・1年半前から、全国500の施設を対象に実施されてきた。
・例えば、学校、図書館、消防署、自治体、企業など。働く人々や参加する人々が、多くの世代のコンビネーションとなるよう工夫する。
・様々な人々が利用できるよう、オープン時間も長くし、そしてそれと分かる表示をする。
・この予算の5分の2は欧州ソーシャルファンドから出ている。

【出典】
Website des Aktionsprogramm Mehrgenerationenhäuser; (Action programme on inter-generational centres)
http://www.mehrgenerationenhaeuser.de/
Ministerium für Familie, Senioren, Frauen und Jugend (Ministry for Family, Senior Citizens, Women and Youth)
http://www.bmfsfj.de/Politikbereiche/Familie/mehrgenerationenhaeuser.html


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